クレオ(大谷武彦社長=写真)はソリューションビジネスの拡大を急ぐ。今年度から組織を変更し、営業統括部を設置。企業や個人向けなどで分かれている3つの事業本部を超えた連携を強化する体制を構築した。はがき作成ソフトの「筆まめ」を核とした企業向けシステム案件の受注にも力を注ぐ。個人市場でもパッケージとウェブサイトとの連動を強化し、用途提案を行っていくことで、はがき作成ソフト市場での首位の座堅持を狙う。

 クレオは今年度から「ソリューション事業本部」、「CBMS事業本部」、「コミュニケーション事業本部」の3事業本部を設置した。大谷社長は、「顧客それぞれの要望に応えるためには、当社のさまざまなシステムをソリューションとして提供していくことが重要と判断した」と、組織変更の狙いを話す。営業面では、各事業本部すべてのビジネスを担当する「営業統括部」を設置した。加えて、「各事業本部の横断的な連携を強化するために、システム案件ごとにプロジェクトを結成する」(大谷社長)とし、プロジェクトごとに社内の人材を結集する。こうした組織体制により、営業統括部が顧客のシステム導入に関わるニーズを吸い上げ、各事業本部の適任者を集めたプロジェクトチームが、最適なシステムを開発する体制を整えた。

 大谷社長は、「当社はこれまで受託を中心に、企業のシステム構築のお手伝いをしてきた。このノウハウを生かして用途提案をしていけば、新しいビジネスを展開できる」と、新体制への移行で事業拡大を図る考えを固めている。また、個人向けビジネスの主力製品となっているはがき作成ソフト「筆まめ」を核として、企業向けシステム案件数の一層の増大を狙う。筆まめの住所録ツールは、ビジネスマンを中心に人気を集めており、住所録と連動したシステムを導入したいというニーズが高いことから、そうした要求に応えていく。

 個別案件のプロジェクトを編成することで、コミュニケーション事業本部筆まめソリューション部の担当者が、企業向けシステムの提案を行うこともあるという。個人向けビジネスでは、はがき作成ソフト市場の成熟で、競合他社とのシェア競争も激化していることから、「消費者に対して用途提案を行うことが重要だ」(大谷社長)としており、筆まめのパッケージとウェブサイトとの連携を一層強化して潜在需要を掘り起こすことで、はがき作成ソフト市場でのシェアトップを堅持する意向。今年度(2004年3月期)第1四半期は、ソリューションビジネスの拡大で売上高は前年同期比15.8%増の14億7300万円と好調に推移している。今後の売上予想は、中間期が53億円、通期で116億円と前年度比プラスを見込んでいる。