日立製作所(庄山悦彦社長)と日立情報システムズ(堀越彌社長、資本金131億6200万円)はこのほど、日立製作所の100%子会社である日立ネットビジネス(中根啓一社長、資本金30億円)を2004年4月1日付で日立情報システムズが吸収合併することで合意した。今回の合併により、日立グループとしてデータセンター型アウトソーシング事業の運用業務機能を日立情報システムズに集約することになる。

 合併後の事業規模は、2005年度(06年3月期)で売上高2000億円に対して、アウトソーシング関連の情報サービスビジネスは1030億円を予想しており、売上高の半分程度を占めるようになる。

 合併により、日立情報システムズは自前のデータセンター12か所に加え、日立ネットビジネスが運営しているデータセンター7か所の運営も行うことになる。このうち、3か所については日立製作所が所有し、日立ネットビジネスが運営受託している。また横浜市にあるデータセンターについては同じ建物内に、日立情報システムズの「横浜センター」と日立ネットビジネスの「磯子センター」が同居しており、合併により統合が予想され、日立情報システムズは全国18か所のデータセンターを運営することになる。

 これまで、日立ネットビジネスは日立製作所と一体となって、大企業を中心にアウトソーシングの顧客を獲得してきた。その一方で、日立情報システムズは日立ネットビジネスと競合しない中堅、中小企業をメインの顧客対象にしている。合併により、日立情報システムズにとっては大企業から中堅・中小企業までを網羅することで、日立グループ内でのポジションが向上する。また、今後の需要に期待がかかる官公庁・自治体の情報システムのアウトソーシングにも日立グループとして一本化した戦略が構築できる。

 日立製作所は現在、中期経営計画「i.e.HITACHIプランⅡ」で高収益体質への転換を進めている。この一環として同様の事業を行っているグループ会社2社を1社に集約し、アウトソーシング事業を強化していくことを決め、今年8月頃から統合の検討を開始してきたという。

 日立製作所の小野功・執行役専務情報事業統括本部長は、「これまでは日立製作所が設計・開発を行い、日立ネットビジネスは運用・保守を担当していた。一方、日立情報システムズも設計・開発から運用管理までをカバーしていた。この重複した機能を今回の合併で集約し、経営効率の向上と競争力強化を図っていく」と、合併によるアウトソーシング事業の効率アップが狙いと語った。