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SRA Linux推進で新セクション オープンソースビジネスを効率化

2003/12/08 19:39

週刊BCN 2003年12月08日vol.1018掲載

 SRA(鹿島亨社長)は、Linuxを中心としたオープンソース関連ビジネスを強化する目的で、「リナックス・オープンソースビジネス推進部(LIOS)」を設置した。

 各事業部などで個別に手がけているオープンソース関連事業の“舵取り役”となるセクションを設けることで、オープンソース業務の効率化やノウハウの有効利用、新たな製品・サービス創出につなげていく考え。

 同社のオープンソース関連事業は、システム開発、ソリューションビジネス、ネットワークシステムサービスなど、それぞれのビジネスモデルごとに分けられ、各カンパニーや事業部でそれぞれ個別に手がけている。オープンソースビジネスに特化した組織はこれまでなかった。

 LIOSでは、各事業部が手がけている案件などを把握、取りまとめ、新規ビジネス創出につなげるなど、オープンソース関連ビジネスの総合的なビジネス戦略を立案する役割を担う。

 杉田義明・LIOS副部長は、「個別に対応してきたために、かなりの知識が散在している状況になっていた。これを取りまとめ、新たな戦略を立てる専門部署の設置が飛躍のカギになると考えていた」と説明する。

 また、「今はいろいろ模索している段階で、来年4月には新たに組織を見直す」と、オープンソース関連ビジネスを手がける事業を1つにまとめることなども検討しているという。

 同社のオープンソース事業の昨年度(2003年3月期)の売上高は21億円。00年度は11億円、01年度は15億円と着実に成長しており、今年度についても約35億円の売り上げを見込んでいる。

 最近では他社とのアライアンスによる共同製品開発やコンサルティング事業強化など、新たな取り組みも行っている。

 そのなかで、オープンソースデータベース「PostgreSQL」にサポートなどのサービスを加えて新たにパッケージ化して売り出した「PowerGresシリーズ」は、「サポートを付加したことでユーザーに安心感を与えている」(杉田副部長)ことで好調に推移しており、今年度は約5億円の売り上げを占めるまでに成長している。
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