日本での事業拡大を目指すベリタスソフトウェア(木村裕之社長)は、パートナー支援とエンドユーザー開拓を進める新たな営業戦略を展開する。このために組織改正を実施。これまで事実上、全社でパートナーサポートを行っていた体制を2つの営業セクションに分けるなど新体制を発足させた。同社が提唱するユーティリティコンピューティングを実現するストレージなどの製品が、昨年末までに「すべてのメジャーなプラットフォームに対応が完了した」(木村社長)ため、従来のパートナー支援に加えて、大手企業を中心としたエンドユーザーサポートや見込み客を確保するインサイドセールスなどを開始する。同社は、「2004年度(04年12月期)は2ケタ成長を目指す“攻めの営業”を行う」(同)方針だ。

 同社は昨年10月、これまで全社で進めてきた代理店販売だけでなく、「ベリタス・パートナー・プログラム(VPP)」や「ベリタス技術者認定プログラム」を開始し、システム構築ノウハウをもつシステムインテグレータやディストリビュータなどパートナーに対する支援を順次拡大してきた。
 VPPなどパートナー支援を補完する新戦略の本格実施に向け、03年末から現在までに、本部長クラスの陣容の再編成を順次行い、営業系2部門、技術系2部門、マーケティング1部門の計5部門と、横断的に戦略を仕切るビジネス開発本部を設置した。

 このうち、営業系2部門ではエンドユーザーとの関係を強化するとともに、パートナーと共同でTOPIX(東証株価指数)70社をターゲットにソリューションを提案するダイレクトモデル営業を開始。また、既存の顧客や見込み客に対するキャンペーン参加の依頼やセールスを電話などで営業するインサイドセールスの体制を整備、4月15日から活動を開始する。

 技術系2部門では、技術本部が米国でリリースされている新製品の日本語化を行い製品の投入ロードマップをパートナーに示し、テクニカルサービス本部がシステム構築の際にパートナーに対して技術情報を提供する。

 新戦略では営業体制に加え、マーケティング本部を中心にデータ保護の重要性を訴える「エンタープライズデータ保護啓蒙キャンペーン(EDP)」を6月30日までの予定で全国で展開する。

 EDPでは、大企業のエンドユーザーに対しデータ保護を訴え、同社製品の需要を喚起して拡販を行うほか、パートナーのスタッフに技術トレーニングを受講してもらいスキルアップを図る。加えて4月からは、同社製アプリケーションの理解と中堅・中小企業向けの需要に関する啓蒙キャンペーンも順次行う予定だ。

 米ベリタスソフトウェアの03年度(03年12月期)の業績は、売上高が前年度比26%増の5億1300万ドルで過去最高を記録した。

 国内では、04年度中にユーティリティ戦略の中核製品でソフト操作を一元管理する「ベリタス・コマンドセントラル」日本語版を6月頃にリリースすることを含め、新たに4製品の提供を開始する。国内では売上高を公表していないが、03年度は前年度比5%増という。「国内は04年度をユーティリティ戦略の実現元年として、製品と営業の両体制を強化する。世界の半分程度の成長パフォーマンスはある」(木村社長)とし、04年度の日本での成長率を、03年度のワールドワイドの成長率26%の半分程度は達成したい考え。