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イーフロンティア 国内外のベンダーと相次ぎ提携 販売窓口の役割強化へ

2004/04/05 20:44

週刊BCN 2004年04月05日vol.1034掲載

 グラフィックスツールの開発販売を手がけるイーフロンティア(安藤健一社長=写真)は、2月から国内のグラフィックスツール会社と相次ぎ業務提携した。提携企業の取り扱い製品の販売やサービス拡充をイーフロンティアで引き受け、「クリエーターが必要とするツールを結集して拡販する」(安藤社長)ことが目的。扱い製品の拡大による増収を狙い、経営改革も進めていく。今後、海外の開発ベンダーとも提携を積極的に行い、クリエーター向けツールの販売窓口として、パソコン量販店や専門学校へ効率良く提案できる体制を整える方針だ。

 イーフロンティアは3月、グラフィックス業務で標準活用されているコーレル製の2D(2次元)CGソフトやユーティリティソフトの販売、オリジナル製品の開発を行うメディアビジョン(宮田廣社長)と業務提携。メディアビジョンが扱う製品すべてをイーフロンティアのチャネルで販売する。また、総合素材集ソフト「具満タン」シリーズを持つデザインエクスチェンジ(藤井健之社長)に資本参加し、同社製品すべての販売をイーフロンティアが行う。イーフロンティアは4月から順次、「具満タン」シリーズを同社が契約する大手ディストリビュータ経由で販売を開始する。

 イーフロンティアはすでに、3D(3次元)CGソフト「シェード」を自社開発しているほか、アニメーション製作者向け3Dソフト「ポーザー」の販売権など、多彩なグラフィックスツールを扱っている。安藤社長は、「グラフィックスツールは、海外製品が多く、海外に目を向けるほか、国内のベンダーにも積極的にアプローチする」と、グラフィックスツールをさらに拡充する計画。

 グラフィックスツールのラインアップが揃うことで、パソコン量販店や大手ディストリビュータと連携し、「店頭や専門学校でツールを購入するクリエーターに対し、系統的に説明できるPOPやセールス資料を作成したり、複数本のツールを購入する顧客に特典を与えるなど、販売の仕組みを検討していく」(安藤社長)と、店頭や同社関連会社で書籍を扱うビー・エヌ・エヌなどのチャネルも生かし、各ツールの相乗効果を狙った販売戦略を開始する。

 さらに、グラフィックスツールの性能向上を図るため、クリエーターから製品に対する評価を収集して、開発会社にフィードバックさせる方式も検討中だ。イーフロンティアの今年度(2004年3月期)売上高は約30億円。同社では来年度、セグメント別でグラフィックスツールに関する販売だけで、新たに約10億円の上乗せを目指す。
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