シャープ(町田勝彦社長)は、OS(基本ソフト)に「Simbian(シンビアン)OS」を採用した携帯電話の開発に着手、来年にも発売する計画を明らかにした。

 日本の携帯電話メーカーが採用するOSは、トロンと、各社が独自に開発したOSがほとんど。日本の携帯電話メーカーでシンビアンを搭載しているのは、今のところ富士通だけで、シャープが2社目となる。

 シャープは携帯電話のOSに一貫してトロンを採用してきた。今後は「トロンとシンビアンの両OSを携帯電話の種類に合わせて使い分けていく」(石野幸彦・通信システム事業本部事業戦略推進室経営企画グループ副参事)方針。来年中に「シンビアンOS」を搭載した携帯電話を、数モデル発売する計画だ。

「シンビアンOS」は、英OSメーカーであるシンビアンが携帯電話向けに開発したOS。このため、「携帯電話の操作性に適した」(石野副参事)OSであることが特徴で、使い勝手が良く、開発効率の向上にも寄与するというメリットがある。

「新たな取り組みであり、コストは思うように削減できないかもしれないが、使い勝手の良さはユーザーにとってメリットがあり、他社との差別化につながる」と石野副参事は、シンビアンを採用した理由を説明する。

 シャープの携帯電話事業は今年度(2005年3月期)、端末出荷台数1000万台、売上高3500億円を見込んでいる。今年12月には、広島県東広島市に延べ床面積1万2000平方メートルの研究開発拠点を、約25億円投じて設立する。携帯電話向けのアプリケーション開発などの研究開発に拍車をかける方針も明らかにしている。