日本電子計算(JIP)の子会社で金融機関などのデータ入力・処理・管理を手がけるジェイ・アイ・エス(JIS、三澤邦彦社長)は、入力原票の移動時に発生する紛失の危険性や入力時のデータ漏えいなどを防止するインターネットを利用したデータ入力システム「イメージ・エントリー・システム」(IES)の販売を拡大する。個人情報保護法の施行で、入力原票の外部持ち出しが規制される可能性があるため、インターネットを介して安全にデータ移動ができるシステムとして、金融機関や自治体など、紙データの手入力が必要な団体に拡販する。

 IESは、クレジットカードなど手書きの申込み用紙などの原票をスキャナで画像化した上で、氏名、住所、暗証番号などの項目別に画像分割してウェブサーバーに格納。JISが契約するSOHOなど外部入力者は同サーバーにアクセスして、分割画像を基に入力する。すべてのデータ入力が完了すると、JISの処理センターで入力データを結合して、正規データとして金融機関などに納品するシステムだ。

 IESは、2003年7月にビジネスモデル特許を取得。機能を強化した上で今年から本格的に拡販する。導入する企業は、スキャナと画像コントロールソフトウェア、SQLサーバーのほか、教育費を含め初期投資は200万円程度という。

 JISの石原和光・営業部部長は、「従来は原票を金融機関などから外部へ持ち出し、計算センターなどがまた入力者に渡していた。だが、この途中で複数の人間が介在するため、プライバシーや個人情報の漏えい防止には難しい点があった」と、従来の仕組みでは同保護法に対応できないため、IESを開発したと説明する。

 JISは、金融機関や教育機関、、健康診断書を扱う団体や自治体などへの同システム販売で、来年度(2006年3月期)約3億円の売上高を目指す。また、同社は今年4月、同システムを利用する情報サービス企業の加盟企業を募集して、「IESビジネス協議会」(仮称)を設立する予定。同協議会では、ソフトの使用権を提供するほか、運用教育を実施して、受託業務をシェアすることを目的に活動する。