半導体開発ベンチャーのアイピーフレックス(IPフレックス、萩島功一社長)は、早ければ年内にも米国に営業・開発拠点を設ける。このほど米国のアジアパシフィックベンチャー社と提携し、北米での営業・マーケティング活動を開始した。今後半年で「5社程度でデザインインが始まれば、その段階で(米国進出を)決断する」(萩島社長)という。

 アイピーフレックスは、ダイナミックリコンフィギュラブル(動的再構成)プロセッサ「DAPDNA-2」を開発し、国内で市場開拓を進めている。製品へのデザインインを進めるために、これに対応した統合開発環境ソフトウェア「DAPDNA-FWⅡ」、同プロセッサ用評価キット「DAPDNA-EB5」と合わせて昨年3月からマーケティングを行っている。

 国内では同社と資本提携を交わしている富士通が生産を担当。すでにネットワーク・セキュリティ分野で、NTTが開発した世界最高速毎秒10ギガビットの高速パケット識別・転送処理ボードに採用されている。

 今回、米アジアパシフィックベンチャー社と提携し、産業用・医療用画像処理分野やネットワークセキュリティ、宇宙開発やゲノム解析など、ハイエンド領域向けにプロセッサの市場開拓を進める。当面は北米市場に加えてEU(欧州連合)地域も対象としていく考えだ。

 米国でのユーザー開拓を進めると同時に、営業・開発拠点を設置することも検討している。半導体のデザインインの場合、ハイエンドのアプリケーションなどは開発開始から製品化まで1年程度の時間がかかる。米国に開発拠点を置くことで、スピーディな開発体制を構築するのが狙いだ。このため、「ユーザーの近くに拠点を置く」(萩島社長)としており、設置場所については今後、検討していくという。

 米国、EUなどへも販路を拡大することで、日本と合わせてDAPDNAのユーザーの拡大を図る。業容の拡大に対応し、次期製品の開発資金調達などを目的に、株式の上場を目指している。上場時期について萩島社長は、「2006年中には上場を果たしたい」としている。同社は6月期決算だが、「年末の中間期の業績次第では、上場を早めることもあり得る」(萩島社長)という。