【ソウル発】韓国・情報通信部は、韓国IT企業の海外進出活性化とグローバル市場での方向性を探るための戦略会議を7月13日、中国・上海で開いた。韓国の省庁が海外で会議を開催するのは異例で、今回の情報通信部が初めてという。陳大濟長官や在外公館IT駐在官、国際機関派遣者、韓国ソフトウェア振興院(KIPA)、韓国情報通信輸出センター(ICA)、海外IT支援センター(iPark)など、ITコリアのグローバルビジネスのため活躍している機関関係者ら40人余りが一同に集まった。

 会議を上海で開催した理由は、中国市場の急浮上によるITコリアのグローバルビジネス推進方向の点検と、今年上期に若干頭打ちになっていた輸出を活性化させるための支援体制整備など、最近の課題に対するより現実的なアプローチを探し出すため。

 また、中国の急成長を象徴する上海で開催することで、韓国にとって最大貿易国であると同時にITコリアの競争国である中国の現実を参加者らに肌で感じさせるためでもあった。

 中国市場の成長速度と成果は著しい。情報通信技術分野で中国は13億人の人口を活用し、世界の工場として位置づけられている。製造や物流などに関するインフラ競争力のほか、中国のIT企業の競争力が大きく強化され、市場・インフラ・技術力を取り揃えた企業基盤を武器に海外投資にも積極的に乗り出している。グローバルテストベッドと北東アジアでのハブ国を目標としている韓国にとって、中国は脅迫的な存在である。

 今回の会議で、韓国は中国と無理な競争をするより、協力と競争の共存を模索するという革新的な方向へと傾いている。中国の巨大市場と製造インフラを積極的に活用しながら、中国より先を行く通信インフラの高度化および次世代サービスの商用化を利用し、ITテストベッドとしての価値をさらに生かしていくという。

 もう1つの戦略課題である海外輸出企業支援については、体制をさらに整える必要があるという指摘がなされた。陳大濟長官は、「韓国の中小IT企業らの無分別な海外進出による過多なコストを減らすため、流通チャネルの確保と共同物流体制構築、知的財産権保護のための多角的な努力を傾けるように」と注文をつけた。

 情報通信部は上海での会議をきっかけに、中国IT産業に対する理解を深め、中国の急成長を韓国IT産業の新しい成長機会として活用する一方、IT分野で中国とWin-Winの関係を構築する戦略を模索できると期待している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)