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ビー・ユー・ジー 7月に東京オフィス開設 営業組織の配置で販売力強化
2005/08/08 21:48
週刊BCN 2005年08月08日vol.1100掲載
東京オフィスは、関東地区をテリトリーとした営業機能を強化するために設置した。現段階では、本社の技術担当者が東京などの受託開発先に訪問するための拠点として機能させているが、年内にも東京オフィスに常駐する営業担当者を中心に約5人体制とする計画だ。
同社は、映像関連やネットワーク関連分野などでハードウェアおよびソフトウェアを開発している。システム開発では、EC(電子商取引)サイトの構築などを手がけている。しかし、従業員の約80%はエンジニアであり、営業力の強化が課題となっている。しかも、札幌市厚別区に本社があり、関東地区の提携先はハードやソフトの開発を委託してくる取引先が中心となっているため、自社で顧客を開拓した実績が少ない。
川島昭彦COO(最高執行責任者)は、「ハードウェアからソフトウェアまで、幅広く開発できる強みを生かし、技術力をアピールすることは企業規模を拡大させるためには必要」と、東京オフィスを設け、営業力を強化することで業容拡大に弾みをつける考えだ。
昨年度(04年9月期)は、売上高が前年度並みの16億1000万円だったという。今年度は、売上高は微増で推移するものの、自社製品を関東地区の顧客企業に直接売り込んでいくことで、「来年度までに売上高を2ケタ成長させる体制を確立する」(川島COO)という。
また、顧客増を加速するため、ソフト開発やシステムインテグレータ(SI)などとアライアンスを組んで新しい分野でビジネスを手がけることも計画している。「受託開発が中心で、これまで積極的にパートナーを開拓していくことはなかった。しかし、今後はアライアンスパートナーを増やすことで、マーケットに応じてソリューションのパッケージ化なども行っていきたい」(同)考え。コンシューマ向けには、エヌ・ティ・ティ・ソルマーレとコネクトテクノロジーなどと共同でブロードバンド回線と赤外線通信アダプタを開発し、携帯電話のユーザーが赤外線通信アダプタを使ってパケット通信を無料で受けられるサービスの提供を開始した。
そのほかにも、組込みソフト関連でデータテクノロジーと業務提携し、組込みソフト開発からコンサルティング、技術サポート、技術情報やノウハウの提供などを含め、統合ブランド「Cente(セント)」として立ち上げた。将来は、国内だけでなくグローバルビジネスを展開することも視野に入れており、「米国や欧州などに自社技術を売り込んでいる」段階という。
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