ネットワーク専業ベンダーのネットワンシステムズ(澤田脩社長)は、ウェブアプリケーション処理の遅延などを解決するアプリケーション・デリバリーシステム「Net Scaler(ネットスケーラー)9000シリーズ」を本格的に拡販する。アプリケーションがウェブ化され、アクセスも地理的に拡散するなど、ネットワーク経由の負荷増大に悩む企業が増えている。同社は、こうした課題解決のニーズが今後も増えると判断。同シリーズをウェブ経由の受発注が多い流通業やポータルサイトなどへ拡販し、初年度(2006年7月末)10億円の売上高を目指す。

 従来は、ネットワーク負荷の増大に対し、回線や帯域を増やしたり、アプリケーションのチューニング、サーバーの増設などの措置を行うのが一般的だった。だが、「これらの対策では、問題の根本的な解決にならない。サーバー処理の“遅延”を解消していないからだ」(ソリューション開発本部市場開発部の田中潤氏)という。

 ネットスケーラー9000シリーズは、ブロードバンドがすでに整備された環境下で、ウェブアプリケーション処理の高速化やレイア4とレイア7(アプリケーション層)の負荷分散機能、セキュリティの脆弱性保護を1台で実現できるのが特徴。既存のネットワークインフラを無駄にせず、アプリケーションを安全で快適に動かすツールとして注目されている。

 同シリーズは、米ネットスケーラーの製品で、ネットワンシステムズが国内独占販売権をこのほど取得した。これまでの国内販売実績は20-30台だが、世界では、5大ポータルサイトに採用されるなど、約3000台が導入されている。

 同社は、「アプリケーションをウェブ化するニーズは高まり、その分、ネットワーク負荷も増えている。同シリーズの必要性は高まっている」(田中氏)と、ウェブ経由の受発注などのトランザクションが増えている流通業や金融業、携帯電話サイトのアクセス量が増え続ける国内ポータルサイトなどへ拡販する。

 販売は、直販が約8割を占めるが、ネットワーク構築を得意とするパートナー数社と協業した間接販売も強化する計画だ。