オービックビジネスコンサルタント(OBC、和田成史社長)は、ソフト開発ベンチャーのワァットコミュ(石川隆社長)との共同出資によりパッケージソフト開発・販売会社「ビズソフト」を設立、8月下旬から本格的な事業活動を開始した。新会社では、中小企業・SOHO向け業務アプリケーションパッケージの開発・販売をメイン事業に据え、年内に社員10人前後の企業をターゲットにした会計ソフトを投入する。来年には、同じく10人前後の企業を対象とした新たな業務ソフトを発売する計画。来年に商品化予定の製品では、パソコンショップや家電量販店などでのショップ販売にも進出する。

ベンチャーと共同出資

 新会社「ビズソフト」が開発するパッケージソフトは、社員10人前後の中小企業とSOHOをターゲットとする。会計や人事・給与、販売管理、顧客管理などジャンルを幅広く揃える方針だ。顧客ターゲットがITスキルをほとんど持っていないことを意識し、分かりやすさと容易な操作性を武器にするという。

 ビズソフトの社員数は12人で、そのうち半数がワァットコミュからの転籍。資本金は5000万円で、出資比率はワァットコミュが51%、OBCが49%。代表取締役には、ワァットコミュの取締役を務めていた大島敦氏が専任で就任。取締役にはワァットコミュから石川社長ら2人が兼務で就任したほか、OBCからは和田社長と中山茂・常務取締役開発本部長が非常勤で就いた。すでに登記を終えており、8月下旬から本格的な事業展開を始めた。

 ワァットコミュは、2002年3月設立のソフト開発ベンチャーで、インテュイット(現・弥生)の開発メンバーが中心となって創業した。ワァットコミュとして事業をスタートした後も、弥生から会計ソフト「弥生会計」など「弥生シリーズ」のソフト開発の一部を請け負っていた経緯がある。

 中小企業向けパッケージソフト開発を得意とするワァットコミュと、業務アプリケーションパッケージ市場で数多くの販売実績を持ち、中小企業を顧客とする会計事務所との結びつきも強いOBCの力を合わせることで、「潜在ニーズが大きい」(大島代表取締役)社員10人前後の中小企業やSOHOの業務ソフト市場に進出することにした。大島代表取締役は、「10人未満の企業は全国に約460万社あるが、このうち会計ソフトなど業務アプリケーションパッケージの利用率は30%程度」としており、マーケットの潜在力の大きさを強調している。

 OBCの和田社長は、「会計ソフトや基幹業務パッケージ市場は、顧客の規模で商品コンセプトも販売方法もチャネルも変わる。OBCのターゲットは(新会社の顧客ターゲットよりも)大規模な企業であり、この分野に引き続き照準を定めていく。OBCだけで(10人前後の企業市場に)参入するつもりはなかった。ワァットコミュの開発力とソフト産業への熱意に共感し出資を決めた」と説明している。

 第1弾製品として投入するのは、会計ソフト。現在開発を進めており、今年12月に発売する予定だ。具体的な機能や価格は未定だが、「操作性と分かりやすさを重視し、10人前後の企業に特化して開発する強みを機能に生かす」(大島代表取締役)方針。価格については、「現在市場に出ている中小企業向け会計ソフトと同等」(同)という。

 販売は、OBCが持つ会計事務所とのアライアンスを活用し、中小企業を顧客に持つ会計事務所から顧客を紹介してもらい売り込んでいく。インターネット通販も活用する。

 また、来年には第2弾製品も投入する。会計など基幹系パッケージにこだわらず、「中小企業やSOHOのビジネスを助ける経営支援ソフト」(大島代表取締役)をコンセプトとする。第2弾製品では、会計事務所経由、インターネット通販に加え、パソコンショップや家電量販店などでのショップ販売にも乗り出す方針だ。ショップ販売参入後は、業務ソフトで「店頭シェア10%を1年後に達成したい」(同)としている。