大津コンピュータ(滋賀県大津市、松井昭夫社長)は、長期的な人材確保策の一環として、韓国での人材採用を開始する。ビジネスでつながりがある韓国企業に募集から面接試験のセッティングまでを委託し、今月半ばにも募集を行い、月末には面接を実施したい考え。採用後は、日本で業務や日本語に関する教育を実施し、将来、韓国に帰国した場合でも本人のキャリアとして活用できるよう環境を整える。大津コンピュータにとっては、定期的な人材確保が可能になるとともに、韓国での人脈形成にもつながる。日本国内の情報サービス産業で優秀な人材の採用環境が厳しくなっているなか、相互にメリットを享受できる形を目指す。

 韓国国内の人材採用は、日本のように企業が教育機関に求人票を配布するのではなく、ホームページ上で募集し、電子履歴書などで応募するのが一般的。今回、大津コンピュータでも、ビジネスで関係がある企業に委託する形で募集活動を行う。韓国国内でも人材派遣業には許認可が必要となるが、今回は現地企業が募集代行を行い、採用は大津コンピュータが行うため、制度的な問題はない。

 現在、告知の方法や内容を詰めており、決定後の9月半ばに募集を開始し、一次選考や面接のセッティングまでを現地企業が行い、9月末には面接を実施する計画。時期的には新卒者が中心になるとみられるが、経験者も含め、広く人材を募る方針。

 大津コンピュータでは、かつて韓国から人材を受け入れた経験があるが、必ずしも主体的に取り組んだとはいえず、結果として受け入れは定着しなかった。しかし、日本国内では、情報サービス産業に就業する優秀な人材の確保は次第に困難になってきている。さらに、今後は少子化で学生数の減少などもあり、事業拡大のために必要な人材を確保していくためには長期的な取り組みが必要と判断し、新たな人材採用ルート構築を行うことにした。

 日本で採用し教育することで、語学はもちろん業務上のキャリアを積ませることが可能になり、将来帰国を希望した場合でも、本人の実績として十分に活用できるよう環境を整える。大津コンピュータにとっても、海外企業に開発を委託するのに比べ、業務プロセスのハンドリングが容易になる。さらに、定期的に人材を採用していくことで、信頼関係の構築にもつながる。このため、相互にメリットのある形での人材交流を目指す考えだ。