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テクノフェイス SOA対応ミドルウェアを拡販 アプライアンスの開発も検討

2005/09/12 12:36

週刊BCN 2005年09月12日vol.1104掲載

 ソフト開発のテクノフェイス(札幌市、栗田好和社長)は、SOA(サービス指向アーキテクチャ)対応ミドルウェアの民間企業向けの販売を本格化する。同社が開発したSOA対応アプリケーションを結びつけるミドルウェアは、北海道庁が中心になって進めている北海道電子自治体プラットフォーム(HARP)の中核部分に採用されるなど、官需から先に納入が進んできた。今後は、民間企業向けのSOAミドルウェアとして販売に力を入れるとともに、将来は拡販が容易なSOA対応アプライアンスの開発も検討する。

 昨年度(2005年3月期)の売上高のうち、官公需の比率は約半分を占めている。しかし電子自治体構築のための需要などが一巡すれば官公需が伸び悩むことが考えられ、早急に民需の開拓が迫られている。民間企業のなかで、異なるプラットフォームやアーキテクチャで稼働する業務アプリケーションを統合するEAI(エンタープライズアプリケーション統合)採用の動きが加速していることから、この中核ミドルウェアとして同社の主力製品の1つで、SOA環境を実現するミドルウェア「xBPI」を売り込む。

 SOAベースのEAI構築などの実績を増やすことで、「SOA専門ベンダー」(栗田社長)として全国的な知名度を高め、より多くのビジネスチャンスをつかむ考えだ。

 SOAがさらに普及すれば、SOA専用のアプライアンスの開発も検討する。具体的にはSOA環境に最適化したファイアウォールや、SOAを狙って攻撃するコンピュータウィルスなどを駆除するソフトウェアをアプライアンス化することを視野に入れる。取り扱いが難しいミドルウェアに比べて、アプライアンスは販売代理店などが扱いやすく、売上増に結びつきやすい。SOAに対する需要は拡大基調にあり、この波に乗ることで事業拡大を狙う。
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