【ソウル発】三星電子はこのほど、既存のADSLより3倍も早いADSL2+を利用した超高速「トリプルプレーサービス(TPS)」に世界で初めて成功したと発表した。

 三星電子はヨーロッパの有線通信事業者であるヴェルサテル・テレコム・インターナショナルからオランダ全域でADSL2+を利用したTPSを開始した。今までTPSは米国やイタリアなど一部の国で小規模サービスインしたことはあるが、国全域でのサービス開始はこれが初めてのため、世界の通信業界から関心が寄せられている。

 TPSはIP電話、ブロードバンド、インターネット放送(IP-TV)などを1つの超高速ネットワークで提供する次世代複合有線通信サービス。通信サービス分野では新しい収益モデルとして最も注目されている。

 ADSL2+は既存のADSLより3倍ほど早い24Mbpsの伝送速度を持つ通信回線で、ADSL2+を利用したTPSを実用化したのは三星電子が世界で初めてだ。

 三星電子はヴェルサテルで世界初のADSL2+TPSの開通に成功したことにより、ヨーロッパでネットワークを総合的に設計・構築する次世代通信ソリューション業者としての地位を固めた。

 ヴェルサテルはオランダのほか、ドイツ全域とベルギー、ルクセンブルクなどでも有線通信事業を展開している通信事業者で、昨年11月に三星電子とTPS網構築のための技術供給契約を締結した。

 ヴェルサテルは今年から3年間オランダのプロサッカーリーグ「エレディビジエ」の独占放映権をもっており、今回構築したTPSネットワークで合計25チャンネルのサッカー映像を中継するなど、コンテンツの充実を進めている。

 三星電子はヴェルサテルを通じて次世代ネットワーク機器であるソフトスイッチ、トランクゲートウェイ、トリプルプレー用IP-セットトップボックス、放送用サーバー、インターネット電話用端末などを供給している。

 オランダのアムステルダムで開かれていた国際放送装備展示会「IBC2005」で、三星電子は超高速TPSを公開し、これをきっかけに同社の次世代通信ソリューションが海外市場へ本格的に輸出されることを期待している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)