神戸デジタル・ラボ(KDL、永吉一郎社長)とサイネックス(村田吉優社長)は、中小企業のウェブビジネスを支援する「地域検索エンジン」の開発を進めるとともに、2006年以降に第2ステップとして、そのプラットフォームを活用し、中小企業に必要な業務をASP(アプリケーションの期間貸し)の形で提供するサービスを展開する。全国で50音別電話帳を1000万部発行するサイネックスの情報サービスと、ウェブ関連のシステム構築技術を持つKDLのノウハウを生かし、単なる地域ポータルにとどまらない中小企業向けサービスを提供する考えだ。

 サイネックスは、全国で50音別電話帳「テレパル50」を1000万部発行する情報サービス企業。これまでに蓄積してきた全国の中小企業や事業者のデータを活用し、新たなITサービスへの展開を進めている。

 中小企業などの場合、自社のホームページを開設していない場合も多く、電話番号は有効なIDともなっている。この電話番号に、業種や地図情報などをプラスした「地域検索エンジン」を開発し、地域マーケットへの浸透度の深さと全国規模の検索サービスを提供できるようにするのが第1弾となる。

 プラットフォームの開発はKDLが受注し、すでに着手している。単なる受発注の関係ではなく、共同でシナジーを得ることを目的に、9月28日付でKDLは200株の第3者割当増資を実施、その全株式をサイネックスが取得した。これにより、サイネックスはKDLの発行済み株式の9.13%を保有する形となっている。

 テレパル50をベースとした、地域検索エンジンへの掲載は無料サービスとなる。通常の地域ポータルのようにホームページを開設している企業のみがリンクされるのではなく、電話番号を有する企業なら業種や地図情報まで得られるため、中小企業にとっては新たなビジネスチャンスの獲得が期待できる。

 一方、第2弾となるASPは、この検索エンジンのプラットフォームを活用し、多様な中小企業や事業者が必要とするサービスを有料で提供し、事業のIT化を促進させることが狙い。

 それぞれの企業が単独で業務のIT化を図る場合、まとまった投資が必要になる場合もあるが、ASPにより必要なサービスのみを選ぶことで、負担の軽減が可能。会計や物流などのように一般的なサービスはもちろん、全国規模では多様な業種をカバーするため、医療などの比較的専門的な分野まで、ユーザーの必要に応じたサービスを低コストで提供する計画でいる。

 両社では、中小企業のビジネスチャンス拡大と業務のIT化支援という新たなソリューションを発信していく考えだ。