【ソウル発】韓国政府と韓国国内の主要IT企業が主導している次世代無線携帯インターネット技術であるWiBROが国際標準化に向け動き始めた。世界で初めてWiBRO試作品の開発に成功した三星電子はこのほど、米スプリントネクステルとWiBRO試験用システム供給契約を締結し、米市場に参入した。

 三星電子はスプリントネクステルとともにWiBROシステムおよび端末の共同研究を実施し、各種テストも共同で実施する計画だ。このほか、日本のKDDIと英BTが三星電子のWiBRO技術の商用化に関心をもっていると公表している。仏伊の主な通信事業者も三星電子とWiBRO技術の商用化のため現在緊密に接触中だと伝えられている

 米、欧、日本など世界の主要国でWiBRO技術が利用されるようになれば、国際標準に採択されるのに有利な立場を確保できそうだ。

 WiBROは時間と場所に関係なく時速60Kmで移動中でも高速インターネットを使える超高速無線携帯インターネット技術。インテルが主導している「WiMAX」とともに代表的な次世代無線インターネット技術といわれている。

 特に三星電子のスプリントネクステルを通じた米市場進出は大きな意味があると評価されている。米国は世界最大の通信市場であり、全世界通信サービスの流れを主導しているからだ。韓国の移動通信技術およびシステムが米市場に進出したのはこれが初めて。

 三星電子はこのほど済州島で開かれた「三星4Gフォーラム2005」で、世界で初めて携帯インターネットのデモンストレーションに成功している。往復5km区間を時速80kmで走る車の中で2Mbps程度の伝送速度でデータが途切れることなく送受信し、フォーラム生中継、テレビ電話などデータ送信に成功した。移動中の車の中で有線超高速インターネット速度と変わらない超高速インターネットが使えることをアピールして参加者を驚かせた。

 11月に釜山で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)期間中にはKTとともに釜山の海雲台(ヘウンデ)で、さらにWiBROテストサービスを予定している。APECに参加する各国首脳と代表団、グローバル企業のCEO、取材陣など約1000人にPDA(携帯情報端末)電話とタブレットPC、ノートパソコン600台、ノートパソコン用カードなどを提供し、超高速インターネットを使ってもらうという。この勢いで三星電子は来年上期中にも世界で初めてブロードバンド携帯インターネットの商用化を実施する計画だ。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)