マイクロソフト(ダレン・ヒューストン社長)は、ビジネス統合ソフト「マイクロソフト・オフィス」のライセンス販売に関し、メンテナンスサービスが標準で付随したSMB(中堅・中小企業)向けボリュームライセンスプログラム「オープンバリュー」を来年3月にリニューアルし、非永続ライセンス使用権「サブスクリプション」制度を新たに設ける。低価格を前面に押し出した事前契約キャンペーンも来年3月までの予定で今月から始めており、SMBのライセンス導入促進に早い段階から弾みをつけていきたい考えだ。

SMBのライセンス導入促進狙う

 「オープンバリュー」の「サブスクリプション」制度は、5-250台のクライアントパソコンを持つ企業を対象に、1年単位でソフトウェアの使用料を支払ってもらう仕組みで、来年3月から提供を始める。

 この制度を利用する企業は、会社全体で「マイクロソフト・オフィス・プロフェッショナル」を使用することが条件となる。年間の使用料は1万5500円(1ライセンスあたり)。社内の1組織だけで使用するなど、部分的な購入が可能な通常のオープンバリューは、3年契約で価格が1年間あたり2万7400円(同)に設定しているため、サブスクリプション制度でかなりの割安感が出せることになる。

 250台以上のクライアントパソコンにマイクロソフト・オフィスを導入する企業向けのボリュームライセンスプログラム「エンタープライズアグリーメント」では、すでにサブスクリプション制度を提供している。「サブスクリプションなら導入するという大企業も多い」(中谷智千・ビジネスマーケティング戦略本部ビジネスマネジメント部ライセンシング&プライシンググループシニアマーケティングスペシャリスト)ことから、SMB向けのオープンバリューでも同制度を提供すれば、ライセンス導入企業が増えると判断した。

 また、オープンバリューのサブスクリプション制度を導入するSMBの増加につなげるため、同社では10月1日から3月31日まで「オフィス・スーパーステップアップ・キャンペーン」を実施。キャンペーン期間中に導入契約を行った企業には、来年3月以降の初年度使用料を7700円(1ライセンスあたり)で提供する。中谷シニアマーケティングスペシャリストは、「キャンペーンでさらに割安感を打ち出すことで、早い段階から導入企業を獲得していきたい」考えだ。

 オープンバリューは、企業がマイクロソフト・オフィスを購入する際、メンテナンスサービスの「ソフトウェアアシュアランス」が標準で付随されているのが特徴。ソフトウェアアシュアランスについても、従来はトラブル時の電話サポートや障害復旧時のサーバーバックアップサポートなど、ソフトウェア導入以降の技術面でのサポートが中心だった。

 これを来年3月からは、マイクロソフト認定パートナー企業によるユーザーのデスクトップ導入計画立案のサポートや、顧客向けセミナーなどを追加。これまでの技術サポートに加え、コンサルティング的な要素も取り入れたサービスメニューにリニューアルする。

 同社では、「手頃な価格体系やメンテナンスサービスのリニューアルなどで、SMBのライセンス導入に対する抵抗感は少なくなるのではないか」(中谷シニアマーケティングスペシャリスト)とみており、「ライセンスビジネスの販売パートナーが売りやすい環境を整えた」(同)と自信を示している。