大阪府立のインターネットデータセンター(IDC)である「eおおさかiDC」は、新たなサービスの提供と効率的な運営を実現するため、2006年4月から「指定管理者制度」を導入する。同iDCは、行政の電子化の推進や大阪経済の活性化などを目指し、03年7月に開設した本格的な公共IDC。しかし、民間IDCが料金やサービスの向上を進めるなかで、運営の自由度や効率性を高める必要に迫られていた。今後は民間の運営ノウハウを導入することで、経営の強化やサービスの向上を目指す。自治体が関与する形で設立されたIDCは各地にあるが、運営の効率化が求められていくことになりそうだ。

 eおおさかiDCは、国の自治体ネットワーク整備事業の補助なども受けて、大阪府が設立した。施設運営は、財団法人関西情報・産業活性化センター(KIIS)が担当するが、実際にはNTTグループなどが設置した大阪エクセレントIDCに再委託されている。当初は、06年度の単年度黒字転換を見込んでいたが、民間も利用できる公設IDCとして、ユーザー数では民間(29)が公共(24)を上回わり、05年度の黒字転換が見込める状況となった。

 しかし、今後は設備の更新などが必要になるほか、中小企業向けの新たなサービス展開も必要になる。現在の委託方式では、大阪府の負担が必要になる一方で、機動的な設備更新も行えない。

 このため、大阪府では指定管理者制度を導入することで、民間の運営ノウハウを活用した質の高いIDCを目指し、経営体質も強化したい考え。「施設レンタルのベースはできたが、人材育成なども含めたソフト的な要素も加えたサービスの提供で、施設依存型からの転換を進めてほしい」(大阪府企画室)としている。

 募集要項の配布は11日に終了しており、現在の再委託先である大阪エクセレントIDCを含め、複数の民間事業者が要項の配布を受けたとみられる。12月から指定申請書の受け付けを始め、民間事業者のアイデアを審査し、年末に結果を公表する。  日本初の公設IDCとして02年3月にオープンした沖縄県宜野座村の宜野座村サーバーファームは、企業誘致の目的もあったため、今春、従来からの入居企業(運営会社)との再契約を行った。しかし、地域iDC整備を目的に自治体が参画しているIDCもあり、今後、効率化や競争力の向上への施策が求められることになりそうだ。