日本ヒューレット・パッカード(日本HP、小田晋吾社長)は、社会貢献活動を活発にするとともに、近くこうした活動をビジネスに生かす施策の展開にも乗り出す。日本HPは、「HPスーパーサイエンスキッズ」など、社会貢献活動の一環として子供たちへの科学教育の浸透を図っている。こうした活動をさらに広めていくのと並行して、HPのブランドイメージ向上のために社会貢献とリンクした形でのパソコン販売やイベントへのユーザー企業の参加を求めるなど、ボランティアとしての社会貢献だけでなくビジネスに関連した領域にまで踏み込んでいく。

 NPO(特定非営利活動)法人のHP-スクイーカーズ代表を務める日本HP経営企画室GPA部の瓜谷輝之部長は、社会貢献活動に対して「HPには社会活動へのボランティア参加や企業としての社会貢献活動に積極的な風土がある」としながらも、「ただ日本HPではこれまで表面化してこなかった」と米国本社に比べて日本HPは積極的でなかったと反省している。

 今回、子供たちでも自然にプログラミングを学びソフトウェアを作ることができるコンピューティング環境「スクイーク」をベースに、HPスーパーサイエンスキッズプログラムとして子供を対象にしてワークショップとコンテストの開催にこぎ着けたことで、「ようやく日本HPのブランドイメージを高める社会貢献活動が始まった」と、この活動を積極的にアピールしていく考えだ。

 これまでのワークショップでは日本HPの社員約120人がボランティアで参加しているが、「社員の中で参加希望者は多い」と語り、社内でも定着してきたと評価する。今後の活動方針として、「ビジネスと連携した社会貢献活動の広がり」を模索するという。

 今回のHPスーパーサイエンスキッズでも、協力団体に大学などのほかに同社製システムのユーザー企業である全日本空輸(ANA)が参加した。「すでにビッグユーザーの中で参加してもらえる企業が出てきた」と語り、こうした活動に、ユーザー企業の参加を仰ぎ、「活動の輪を広げるとともにブランドイメージの向上も狙う」としている。

 米国では、がんを克服し自転車競技のツール・ド・フランスで優勝を続けAMDなど大手IT企業がスポンサーとなっているランス・アームストロング選手の名前を冠したノートパソコンを一部で販売している。瓜谷部長によれば「日本でも同様に、ビジネスと直結するような形でのアピールもしたい」という。

 また、スーパーサイエンスキッズのような活動は、「日本でリードして、アジアパシフィック(のHPグループ)を取り込んだ活動に広げていきたい」と、日本だけにとどまらない社会貢献活動とすることを目指している。