SAPジャパン(ロバート・エンスリン社長)の中小企業向けERP(統合基幹業務システム)「SAP Business One(SBO)」を販売するパートナー会社が、これまで個別に開発してきたアドオンソフトを相互利用するための共通規約を近くまとめる。各社が得意な業種・業態別に開発したアドオンを「アドオン・テンプレート」としてパートナー間で相互に流通させるのが目的。自社の不得意な分野でもテンプレートを使って参入できる機会が広がり、「SBOビジネスが活発化する」(吉田浩生・ビジネスパートナー本部本部長代理兼ビジネス推進部長)と見ている。

 相互利用の規約づくりを検討しているのは、SBOの1次店でつくる代理店会の「アドオンコミッティ」。

 各社が開発したアドオンソフトは、パートナー間で利用するための相互接続性などの取り決めがなく、パートナー間でアドオンを提供した場合の価格設定も決まっていなかった。このため、各社間でアドオンを流通していくための共通規約やルールをつくり、相互に活用できる基盤を整える。

 SBO用のSDKで構築したアドオンは、他のSAP製品と違い、著作権が開発元に帰属する。アドオンの品揃えを充実させることで、SBOを短期間で普及させることを目的にしていたからだ。

 しかし、各社でアドオンの仕様が異なり互換性がなかった。

 パートナー各社が開発したアドオンは、SBOが提供していない人事・給与や業種・業態に特化したものなども含めて、1次店だけで50種類以上あり、2次店を含めると、それ以上になる。

 吉田部長は、「パートナー各社のアドオンが相互に流通できれば、各社が不足する機能をどんどん利用できるようになっていく。結果的に、SBO販売が活発化する。アドオンを利用する選択肢が増えれば、1次店や2次店の拡大につながる」と期待する。

 また、現在SBOのパートナーは1次店が26社、2次店が100社以上あるが、「来年度(2006年12月期)は、地方を含め全国のパートナー網をさらに拡充したい」と、「アドオン・テンプレート」をテコに、パートナーを拡大する計画だ。

 SBOは、04年6月の発売から半年(04年末)で100社以上に導入した。05年度(05年12月期)は、約300社に達する見込み。今年度について吉田部長は「SBOと同等クラスのERPの導入実績と比べ、来年度はその水準以上に伸ばす」ことを目標にしている。