アビームコンサルティング(西岡一正社長)は、今年度(2007年3月期)の重点施策として「BI(ビジネス・インテリジェンス)事業」を強化する。BIツールを企業へ導入するだけでなく、企業戦略に基づくリソースとプロセスの最適配置など、管理会計に必要なコンサルティングとシステム提案を一貫して支援する。対象は、SAPのERP(統合基幹業務システム)などを導入する中堅・大企業。初年度は「BI導入支援サービス」として、十数社の顧客獲得を目指す。

 同社は昨年4月、SAPのERPなどの導入コンサルティングやシステム構築を手がける部隊に「BIグループ」を新設し、BI事業を開始。1月には、同事業のニーズが高いことが確認できたことから、西岡社長が年頭に今年度の重点施策とすることを決めた。

 「BI導入支援サービス」では、単なるデータウェアハウス(DWH)やBIツールを導入するだけでなく、企業の中長期経営戦略に基づいた経営課題を解決するための改善施策やKPI(業績評価指標)の設定、BIツール導入後の運用などを提供する。

 企業の経営課題を抽出してビジョンを策定する上流から、必要なシステムに関する基本設計や開発・導入、定着化の下流までを一手に引き受ける。大企業を中心に経営に役立つ企業内の会計情報を必要に応じて作成して報告する「管理会計」の必要性が高まっているためで、同社の会計コンサルティングのノウハウを生かすことで、システム案件の獲得数を増やせると見ている。

 対象となるのは、主にSAPの「mySAP ERP」など基幹システムを導入している中堅・大企業。基幹システムにDWHやBIツールを利用した情報系システムなどの導入を提案する。

 「管理会計や四半期決算の早期化などにより、コンサルティングからシステム導入までをまとめて支援して欲しいというニーズが高まっている」(中世古操・IES事業部BIグループ プリンシパル)ことに応え、経営とITの融合を支援するという。

 昨年秋には、BI短期導入テンプレート(ひな形)「ABeam Insight(アビーム・インサイト)」の提供を開始。BIの適用領域をあらかじめ個別の業務エリアに絞り込み、3か月で実装を可能にした。同テンプレートはSAP製品のみに適用可能だが、今後、他社のERPについても検討していく。

 同社では今年度中に「BI事業」を全売上高の5%程度にまで成長させる計画だ。