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ミロク情報サービス 企業向けの販売専門組織を新設 チャネル販売を2割増やす

2006/05/22 17:51

週刊BCN 2006年05月22日vol.1138掲載

 ミロク情報サービス(是枝周樹社長)は、中堅企業向けERP(統合基幹業務システム)「Galileopt(ガリレオプト)」を主力製品とした企業向け販売促進の専任組織「企業ソリューション事業部」を新設した。パートナー開拓や営業支援などを行う。同事業部では、新たにパートナー向け認定制度を開始するほか、支店7か所を企業向けERP専門の販売拠点にして、地域販売を強化する。10月に発売した同製品は、導入された案件規模が小さく、中堅企業に強いSIerのパートナーを拡充し、より規模の大きい案件獲得を目指す。同製品は直販中心で94%を占める。今後は、チャネル販売を2割程度増やす計画だ。

 「ガリレオプト」はウェブサービスを採用したERPで、年商100億円以上の中堅企業をターゲットに発売を開始。これを受けて、会計事務所向けシステム「ACELINK」シリーズと企業向けシステムが同居していた販売体制を見直し、企業向け専任組織を約200人で新設した。会計事務所向け販売を主にしていた支店網も改め、大都市圏にある7か所の拠点を企業向け専門にした。

 「ガリレオプト」は発売以来、一定の顧客開拓につながったが、社内の販売・サポート教育、販売促進活動が遅れたため、当初見込みほど案件獲得につながらなかった。そこで、新規獲得に向けパートナーを開拓する。

 同社では近く、「ガリレオプト」の構築や関連製品と合わせ販売するパートナー向けの認定制度を開始する予定。今年度(2007年3月期)中には、活動的なパートナーを現在の20社から100社に拡大する方針だ。

 また、「ガリレオプト」で賄えない生産管理システムなどの関連製品を20-30個程度に増やす。パートナーが獲得した案件に対するシステム構築に際しては、支店の同事業部に所属するSEなどが支援する。「会計事務所のネットワークがあり、他のベンダーにはない支援ができる」(櫻井義人・営業本部企業ソリューション事業部事業部長)と、優位性を強調する。

 最近では、既存顧客のうち外資系企業や海外に進出する国内企業から「多通貨多言語」対応のニーズが高い。こうした案件に対しては、次世代国産ERP「GRANDIT(グランディット)」の導入を薦める。

 同社の企業向けERP販売は、既存顧客に対する直販中心で、チャネル販売がわずか6%。今年度は、パートナーを拡大することでチャネル販売を現状から2割程度増やせると見ている。
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