ミラクル・リナックス(佐藤武社長)、中国レッドフラッグ・ソフトウェア(クリス・ツァオ社長)、韓国ハーンソフト(ジョン・ジン・ベックCEO)のLinuxディストリビュータ3社が、6月に設立予定の合弁会社アジアナックス・コーポレーションへの資本参加をISVやIHV(独立系ハードベンダー)に要請していることが分かった。設立後半年以内に約10社からの出資を見込んでいる。アジアナックス・コーポレーションの役員を兼務するミラクルの佐藤社長が明らかにした。出資関係を結ぶことで、ISVやIHVとの協力関係をさらに強める。

 アジアナックス・コーポレーションは、3社で共同開発するLinux「Asianux(アジアナックス)」の開発ほか、アジア全域のマーケティング、ISVやIHVが持つ製品との動作検証などを行う。販売については、これまで通り各国で各社がそれぞれのブランド名で手がける。3社は2004年12月からLinuxの共同開発体制を築いていたが、開発およびサポート体制の強化と、世界市場で事業展開する有力ISVやIHVが持つ製品との動作検証などの作業や手続きをスムーズに行うために法人が必要と判断した。

 設立時の出資会社は3社だが、ミラクルの佐藤社長は「ISVやIHVにアジアナックスをさらに採用してもらうためには出資関係を結ぶことが必要」と考えており、設立後半年以内に約10社のITベンダーから出資を受ける計画を示している。すでに数社のISVおよびIHVと交渉を進めているという。

 ISVやIHVは、Linuxプラットフォームとして1社だけに対応するケースはまれだ。アジアナックスに対応するだけでなく「レッドハット」や「スーゼLinux」など他のLinuxにも対応していることが多い。アジアナックスは、資本関係を結ぶことでISVやIHVが他のLinuxよりも優先的にアジアナックスを活用してもらう体制をつくり、ライセンスや付随するサービスビジネスに弾みをつけたい考え。

 アジアナックスコーポレーションは、早ければ6月上旬にも設立する。資本金は80万USドル(約9100万円)。設立時の社員数は25人で年内には80人規模に増やす。経営陣には3社のトップが兼務で就任し、社長にはレッドフラッグのクリス・ツァオ社長が就く予定だ。

 業績目標については、来年に3500万USドル(約36億円)を見込んでおり、ミラクル・リナックスとしては、日本市場でのLinuxシェアを現在の倍増にあたる40%まで高めることを掲げている。