NEC(矢野薫社長)は29日、「経営戦略説明会」と題した記者会見を行い、NECの目指す方向として「グローバルなイノベーションカンパニー」との方針を示した。

 現状については、財務体質の強化や構造改革の推進はまずまずの水準に達し、IT・ネットワークソリューション事業の強化も進んだ。ただ、半導体、モバイルターミナルは業績悪化した。NGN(次世代ネットワーク)という新しい市場が立ち上がりかけており、ビジネスチャンスが拡大しつつある。そのうえで、「懸念事業のターンアラウンド施策と同時に、成長に向けて攻めに転ずる時が今年」と位置づけた。

 攻めに当たっては、「グローバルな競争力ある製品の創造に挑戦する。グローバル事業も再拡大する」としたうえで、「今年はNGN元年と位置づけているが、NECはこの分野で主導的立場にあるので、それをさらに強固にものにしていく」と強調した。

 同社のいうNGNのイメージは、「固定電話と携帯電話の融合など、IPベースのネットワークとなり、トランスポート(伝送)とサービスの分離で、多様なサービスが出現する」としている。

 こうしたNGN構築に向けて現在動き出しているのはキャリアだが、「キャリア向けIT・ネットワーク事業では30%以上のシェアを持ち、ダントツのサプライヤだ」と主張、「やがてNGNによる企業向けIT・ネットワーク市場が活性化することは確実なので、この分野でも主導権を握り続けていく」ことを戦略の柱に据えた。

 SI事業については、「開発標準、管理標準の見える化推進で、収益力の回復」を図る。企業ネットワーク事業では「UNIVERGE事業に力を入れ今年度も15%成長を目指す」ことなどを示した。

 懸念事業であるモバイルターミナル事業は、「松下電器と共同開発について協議しており、両社のブランドは残しつつ、スケールメリットを発揮できる方策を探っている」とした。