ニュース
韓国のFTTH業界 熾烈な顧客獲得争い勃発 料金値下げによる囲い込みが激化
2006/06/12 17:54
週刊BCN 2006年06月12日vol.1141掲載
Hanaroテレコムは、5月から最高100Mbpsの「光LAN」の利用料を業界最安値である月2万7400ウォンで提供している。この料金はKTの3万600ウォン(3年契約)、Powercomの 2万8000ウォン(3年契約)より安い。ただしKTとPowercomは3年契約での割引料金だが、Hanaroテレコムの料金は4年契約で、40か月契約だと月2万8000ウォンになる。
光LANサービスは、専用回線をマンションに引き入れてLAN方式を利用し各家庭に超高速インターネットを提供するもので、日本のマンションLANのようなサービスだ。Powercomが昨年9月に新規参入してから火がつき始めた超高速インターネット分野の価格競争にHanaroテレコムが油を注ぎ、より激しくなっている。KT、Hanaroテレコム、Powercomの3社は料金のほかに光LANサービスのカバレッジ拡大の競争も繰り広げている。
Hanaroテレコムは6大広域市を中心に提供している光LANサービスを今年中に全国22か所の市、郡にまで拡大させる計画だ。計画通りになればHanaroテレコムの光LANサービス地域は現在全国カバレッジ33%から来年には60%以上に広がる。
一方、Powercomは現在400万世帯であるサービス地域を年末まで600万世帯に増やすことにした。KTも現在新築マンションが中心となっている光LANサービスを古いマンションと一戸建てまで拡大させようとしている。
光LANが本格的に発売され始めた昨年8月─今年2月までの期間でみると、各事業者別加入者はKTが79万3070人で1位、Hanaroテレコムが52万2628人で2位、Powercomが13万6515人で3位となっている。
Hanaroテレコムは料金値下げによって今年末までに光LAN加入者を80万人獲得することを目標としている。
光LANはこれからも料金値下げ競争が続く見通しで、HanaroテレコムとPowercomの攻勢によってKTの超高速インターネット市場シェアは4月、51%から49%に落ちている。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)
- 1