加賀電子の子会社でネットワーク専門会社の加賀ソルネット(宗我仁麿社長)は、外販を拡大するため、病院向けのデジタル映像配信やネットカフェ向けのネットワーク構築・運用、セキュリティ関連、IP電話など、特化分野を開拓する。

 同社の売上高は昨年度(2006年3月期)が約19億円。加賀電子グループ関連の事業を維持しつつ、外販売り上げの拡大を進める。新規事業の獲得に向けM&Aを実施していく。こうした施策を通じて、09年度(2010年3月期)までに売上高を100億円までに伸ばす計画だ。

 加賀電子は昨年12月、VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス会社、シネマプラスへの第三者割当増資を実施し、映像配信を拡充した。すでに、VODサービスとして業務用施設向けに展開し、実績を上げているが、「加賀ソルネットで病院などを対象に導入を進め、サービスの構築や運用サポートを拡大する」と、5月24日付で就任した宗我社長は話す。

 加賀ソルネットはこのほか、加賀電子と岩崎通信機が共同開発し、今年1月に発売した小規模事業所向けIP電話システム「Seleza」に関連する無線LAN構築やネットワーク機器の導入などを進め、親会社とのシナジー効果を生む事業を増やす。

 加賀ソルネットは、データセンター関連で、最近増加するゲーム会社のネットカフェ向けのシステム関連コンサルティング、パソコンや什器の設置などを一貫して請け負う独自のネットワーク業務を拡大させている。

 ネットカフェは1店舗当たり数千万円の事業規模になり、「大きな収入源になる」と期待を寄せている。

 また、非接触ICカードを利用してタイムカードを打刻するASPの勤怠管理システム「スタッフマスター」を2月に発売。運用サポートの「ストックビジネス」を拡大する。

 このほか、加賀電子と共同で従来からのネットワーク専門の技術力を生かし、地上デジタル放送の実施に向けた全国放送局159局へのEC(電子商取引)サイト開設や映像の自動バックアップなどを手がけていく方針だ。

 「加賀電子は、新規事業を次々に打ちたてて、拡大路線を歩んでいる。ネットワークを専門とする当社もグループ内のシナジー効果を生みながら、独自の事業を開拓する」と、M&Aなども視野に入れている。

 今年度(07年3月期)の売上高は、昨年度に比べ約1億円増の20億円以上を見込んでいる。売上高に占める外販比率は現在約7割。この比率を維持しながら、09年度までに約5倍の100億円を目指す。