【ソウル発】韓国の通信会社DACOMは、Wi-Fi電話サービスを6月から一般企業を対象に商用化すると発表した。従来から「070」局番での有線インターネット電話(VoIP)サービスを提供していたが、モバイル端末を利用したVoIPサービスを商用化するのは今回が初めて。

 このサービスでは既存無線LAN環境を基盤にコードレス電話であるWi-Fi電話を通じてオフィス内はもちろん、市内・市外電話、国際電話、移動電話などと通話できる。Wi-Fiとは企業内に構築されている無線LANスィッチとアクセスポイントを利用する無線インターネット電話技術のことである。

 DACOMは、韓国内通話(市・内外)は3分45ウォン(約5円)、携帯電話との通話は10秒14ウォン(約2円)でサービスを提供する。一般電話に比べ市外電話は最高82%、携帯電話は3%お得な料金制度だ。特に加入者間内線(構内)電話は無料で利用できて、本社・支社間の通話が頻繁な企業には有用だ。

 DACOMでは「大手企業と金融、公共機関を中心に企業通信市場で無線LANとWi-Fi電話の需要が徐々に伸びている。これからは音声だけでなく映像も送・受信できるWi-Fi電話サービスも提供していきたい」としている。 固定電話からWi-Fi電話への転換手続きも簡単で、固定電話のナンバーポータビリティを利用し既存の電話番号をそのまま使いながらインターネット電話に切り替えることができると説明している。

 DACOMは、無線LANを利用していて本・支店間の通話料金を節減したい企業、IP基盤のオフィス環境改善を希望している中堅企業、ホテルや病院、大型ショッピングモールのようにモバイルの通信環境を求めている顧客を中心にWi-Fi電話サービスを拡大していく計画だ。

 Wi-Fi電話を利用するためにはまず無線LANのAP環境を構築し、1台9万─15万ウォンの端末を購入しなければならない。3月には三星電子とアバイアがIP通信部門で提携を結んでいる。Wi-Fi電話をはじめとする端末は、三星電子がIP-PBXを、IPソリューションはアバイアが担当し、共同攻略するという内容だ。

 韓国内ではすでに三星電子がアバイアのIP通信システムやソリューションに対する総販権を獲得し、既存アバイアコリアのチャネルを吸収して本格的な営業活動を展開している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)