アルプスシステムインテグレーション(ALSI、大喜多晃社長)は、教育機関向けITサービス事業の新会社を10月1日付で設立する。ALSIの教育事業部門と、同社の関連会社で旺文社(赤尾文夫社長)との共同出資の教育機関向けデジタル教材開発・販売事業を手がける旺文社デジタルインスティテュート(旺文社DI)を統合してスタートする。ALSIのパッケージソフトやSI、運用・保守サービス提供体制と、旺文社DIのコンテンツ開発能力を合わせ、教育機関向けの総合ITサービス会社を目指す。

 新会社名は「チエル」で、資本金は3億円。設立時の従業員数は55人を予定している。代表取締役社長には、ALSIの川居睦取締役が兼務で就任する。

 チエルは、ALSIの教育事業部門と旺文社DIの教材コンテンツ開発・販売事業をそのまま引き継ぐ。ALSIが事業展開する小・中・高等学校および大学向けパッケージソフト販売やSI、情報システムの運用・保守サービスと旺文社DIの教材コンテンツ販売を融合する。ALSIは1990年の設立以来、教育機関向けITサービスを事業の柱に据え、CALLシステムではシェア50%を超える。一方、旺文社DIは、デジタル教材の販売のほか、学生向けに教材をASPで提供する「CHIeru.net(チエルドットネット)」を昨年10月から開始。会員は1万5000人以上を集めている。

 現在、両社の事業を合わせると売上高は約12億円で、07年3月期には13億円を見込む。将来的には、2010年3月期に売上高25億円の突破を目指すとしている。

 新会社設立の背景には、教育機関のITに求めるニーズが変化してきたことがある。ネットワークやパソコン教室の整備が政府の方針により、ほぼ終わっている。今後はITインフラをどのように活用するか、どのようなコンテンツを利用していくかが重要になる。ただ、学校側は整備されたITインフラを「どのように活用するかを模索している」(川居取締役)状況という。チエルでは、インフラの構築、運用からコンテンツの制作、情報システムの利用方法までを総合的に提供する体制を整えることで競争力を高める。

 川居取締役によれば、教育機関に特化しチエルのような製品・サービス群を持っている企業はほかにはないとしている。