【ソウル発】韓国産業資源部技術標準院はコールセンターに国家標準(コリアンインダストリアル・スタンダード=KS)を導入した。

 コールセンターの運営効率を高める一方で顧客により質の高いサービスを提供し、競争力を強化するのが狙い。2種類のKSを制定した。

 新しく制定した標準は、20人以上のカウンセラーとコールシステムを取り揃えたインバウンド型コールセンターにおいてサービス品質、および従業員教育訓練に関するものだ。

 サービス規格はコールセンター運営基準と、これを效率的に遂行するための人員、施設、装備、品質管理システムに関する基準となる。20秒以内に80%以上の電話コールに対する応答率と、最初の電話で70%以上の問題解決率が基準となっている。

 教育訓練規格はコールセンターのサービス品質を維持するための人員構成(カウンセラー60人あたり1人以上の品質管理者の配備など)、教育訓練課程、内容および時間、教育講師資格などに関する事項を規定している。新人カウンセラーは160時間以上、既存カウンセラーは120時間以上の理論と実習教育を受けなければならない。

 現在韓国には2000以上のコールセンターが運営されている。アウトソーシング市場規模だけでも2兆ウォン(約2500億円)を超えるが、評価の基準がないためコールセンターによってサービス品質の差が大きく、企業がアウトソーシングをする際にも問題があった。

 コールセンターへの急激な需要拡大により、基盤施設自体は最新でレベルは高くても、1週間未満の短期教育に依存して要員を拡充する傾向にあるため、会話能力やサービスマインド、職業倫理意識も低いカウンセラーが多く、トラブルが相次いでいた。

 現在、オーストラリアをはじめフランス、オランダ、デンマークの各国は国家標準を採用、米国は民間標準のCCSS(Call Center Service Standard)、英国は団体標準を適用。各国の対応にはばらつきがある。

 韓国の技術標準院は今回KSの制定により、コールセンターのサービス品質の向上はもちろん、業者間の競争により韓国コールセンター業界の競争力強化にもつながるものと期待している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)