【ソウル発】韓国で1月31日に発売されたWindows Vistaは発売から2週間ほどたった時点でも、一部オンラインゲームとインターネットバンキングなどが使えなくなるサイトがあるという理由でユーザーが購入を控え、逆にXP搭載パソコンがよく売れている。

 パソコンメーカー各社は年末年始と卒業・入学シーズンを狙ってVista搭載パソコンを発売したが、売れ行きを見て、急きょ、VistaからXP搭載パソコンに展示を変える売り場が続出している。

 三星電子は「徐々に出荷量を減らす予定だったXP搭載機種を急いで増やしている。オンラインでもオフラインでもXP搭載機種のほうが売れている」とコメントしている。

 それだけでなく、Vista搭載機種を購入してからいつも利用しているゲームやサイトを利用できなくなったと、購入代金の払い戻しや交換を要求する問い合わせが増えているのも悩みだ。

 LG電子、三宝(トライジェム)、HPなど他のパソコンメーカーも同じような状況にある。だが、XP搭載機種を購入するとVista無償アップグレードクーポンを提供するイベントを開いているので、まずは安心できるXP搭載機種を購入する傾向が強くなっているのも事実だ。

 マスコミは「Windows Vistaはスターにあらず」と批判し、米国や日本より高く設定されている価格とActiveX問題を早く解決するようマイクロソフトに求めている。

 韓国ITサービス産業協会も公式見解として「韓国ITサービス業界の意見を取りまとめ、マイクロソフトのWindow Vista問題を解決しなければならない」と催促している。協会は「電子政府サイトがWindowsに合わせて構築されているのを知りながら、Vistaによって発生可能なすべての問題の責任を特定のシステム開発業者に転嫁し、システム維持補修業者が単独でVista環境に合わせて既存システムを修正していくのは業界に大きな負担となるだけに、一方の犠牲を強要しないで合理的で効果的に、この問題を解決しなければならない」などといった問題点を列挙し、マイクロソフトに対応を求めた。

 協会はまた、単純にマイクロソフトの提示する対応策ではなく政府自ら対応案を決定をしないと、また同じことの繰り返しになるとも警告している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)