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AIT 業務処理のアドオンソフト開発 自社パッケージ事業参入

2007/04/09 20:00

週刊BCN 2007年04月09日vol.1182掲載

 SRAグループのAIT(望月直行社長)は、自社パッケージソフト開発事業に参入した。第一弾としてJFEシステムズ(岩橋誠社長)の電子帳票ソフト「FiBridge(ファイブリッジ)Ⅱ」のアドオンソフトでワークフロー機能の「MachFlow(マッハフロー)/還元帳票 for FiBridgeⅡ」を開発、販売開始した。2007年度(08年3月期)で最低10セットの販売を目指し、付随するサービスも含めて売上高15億円を見込む。これまでUNIXサーバーを中心としたハード販売と受託ソフト開発に依存していたビジネスモデルを転換し、パッケージを中心としたSI事業を主軸にする。

 「ファイブリッジⅡ」は、中堅SIerのJFEシステムズが開発した電子帳票作成パッケージソフト。AITが開発したパッケージソフトを組み込むことで、帳票作成から承認、保存までの一連の業務プロセスをほぼすべて電子化。業務効率の向上を図ることができる。「誰が承認したか」などのシステムのログ情報も格納できるため、内部統制の仕組み構築にも貢献する。

 AITは、「ファイブリッジⅡ」の販売代理店として、主に金融機関を中心に約50社に販売した実績がある。「ファイブリッジⅡ」以外にもウイングアークテクノロジーズの帳票ソフトも取り扱っており、帳票作成システムの構築を得意としている。「金融商品取引法」の成立で内部統制の機運が高まり、ワークフロー機能のニーズが高まると判断。ニーズに合う最適な他社製ワークフローソフトがないため、自社開発に踏み切った。同社がパッケージソフトを自社開発したのは今回が初めて。

 AITは、新パッケージの開発にあたり、ソフト開発ベンチャーのメタソフトからワークフロー関連事業の営業譲渡を受けて体制を整えていた。

 販売は、顧客に直接アプローチするだけでなく、販売代理店を募って間接販売も始める計画。「ファイブリッジⅡ」の既存代理店にセットで提供してもらえるように交渉を進めていく。

 AITは、91年にSRAと日本IBMの合弁会社として設立。両社から受託するソフト開発のほか、直接顧客を開拓してシステム構築も手がける。
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