ネットワーク機器メーカーのザイセルジャパン(大森成家代表取締役)が、国内事業の拡大に乗り出した。代理店として5社程度を獲得。今年末までには現状の2倍にあたる10社まで増やす方針だ。

 同社は台湾ザイセルの日本法人として昨年3月に設立、9月から営業を開始した。「昨年までは、日本に適した製品の投入などマーケティングを含めたリサーチが中心だった」(大森社長)という。今年から事業拡大の基盤づくりを本格化。主力はルータなどネットワークシステムの中核となる製品であるものの、「スイッチやルータはコモディティ化し、競争が激しいためにビジネスとしてうま味がない。したがって、日本ではVPNなどネットワークセキュリティに関する製品の拡販に特化する」としている。

 同社のVPNはUTM(統合脅威管理)に対応したアプライアンス製品で、簡単に導入できる点と、価格が大手メーカーと比べ2割程度安いことが特徴。そのため、SMB(中堅・中小企業)を対象に拡販していく。販売代理店になる可能性があるベンダーに対しては、「他社の製品より売りやすいことをアピールする」ことにしている。

 台湾メーカーは、ワールドワイドのベンダーを相手にOEMを事業基盤にしているケースが多い。そのため、台湾ブランドの製品については、大手メーカーと同程度の品質との見方がある。台湾ザイセルも、売上高の中心がOEM。この基盤を生かし、「日本では自社ブランドによって知名度を向上させる」としている。

 後発であるザイセルジャパンが、一定のシェアを確保してどれだけ日本市場に影響力を及ぼせるかが注目される。