日本ビクターは、ケンウッドと投資運用会社のスパークス・グループに対して、第三者割当による新株式の発行を決定し、約350億円の資金を調達する。200億円を出資するケンウッドは、17.0%の株式を取得し、36.8%の出資比率に下がる松下電器産業に次ぐ第2位の株主になるとともに、日本ビクターの経営再建に取り組む。

 日本ビクターは、2007年度の黒字化を目指すほか、08年度にはケンウッドとの経営統合を見込む。

 同時に日本ビクターでは、「アクションプラン 2007」を策定。欧州および国内において不採算となっている液晶テレビの生産販売の中止、リアプロテレビにおける次世代製品の開発を含めた基本戦略の抜本的に見直し、事業構造改革の推進に伴う1150人の人員削減などを発表。また、部品事業および記録メディア事業においては、事業分野ごとに事業譲渡を含めた検討を行うとしている。

 ケンウッドの河原春郎会長は、「デジタル時代には開発費の負担が増加し、自力成長の限界を越えて成長するには、M&Aや業務提携が必要だと考えていた。成熟産業の構造改革の最後の大仕事が専業メーカーの再編だといえる。その再編の歴史的第一歩を踏み出す」と、今回の日本ビクターとの資本提携の狙いを語る。

 松下電器の大坪文雄社長は、「日本ビクターとは十分なシナジー効果が期待できず、体質的に相容れないものがあると感じており、自主再建をするのがいいと考えていた。ケンウッドによる資本提携は日本ビクターの企業価値を最大化できると判断した」などと表明している。