ビッツテージ(丸山勇人代表取締役)は、コールセンター向けCRM(顧客対応履歴管理)の自社開発ソフト「inspirX Communication」の拡販に本腰を入れる。コールセンター向けCRMソフト市場は、従来メインターゲットだった大企業に加えて、中堅・中小企業も積極的にIT投資する機運が高まっている。大企業だけでなく、中堅・中小企業にも柔軟に対応できる同ソフトの特徴が生かせることから、営業体制を拡充し、中堅・中小マーケットの新規需要獲得に本格的に動く。同ソフトを活用してシステム構築を手がけるSIerを、新規で5社増やして代理店網を増強する方針。SIerと協業することで約200社の顧客を新たに獲得する計画だ。

 コールセンター向けCRM市場は従来、座席数100席以上の大規模コールセンターを保有する大企業が中心だった。ただ、最近はネット系サービス事業者の増加などで市場環境は変化し、「ここ2─3年で100席未満のコールセンターが積極的にIT投資する機運が高まってきた」(丸山代表取締役)という。山田覚也・セールス&マーケティンググループマネージャーは、「国内コールセンターのうち100席以上は全体の約35%で、残りの65%は100席未満。この100席未満のコールセンターで新規需要が見込める」と説明。中堅・中小規模のコールセンターを保有する企業を重点ターゲットと位置づけ、今年度から営業活動を活発化させる。

 ビッツテージは2000年の設立以来、一貫してコールセンター向けソフトおよびサービスの開発に経営資源を集中している。主軸ソフトの「inspirX Communication」は、顧客の規模や業種を問わず柔軟に対応でき、これまで約100社に納入した実績がある。主な顧客としては、流通業のネットプライスやゴルフダイジェスト・オンライン、証券業の日興コーディアル証券、サービス業の日本能率協会マネジメントセンターなどの企業ほか、中央省庁や地方自治体にも納入実績がある。商品は、「inspirX Communication」のほか小規模向けASPテレフォニーサービス「keepa」、コールセンター向け運営管理プラットフォーム「inspirX Formation」などの製品・サービスも揃えており、コールンセンターのIT化を支援する商品を総合的に用意している。

 コールセンター向けアウトソーシングやコンサルティングサービス提供のバーチャレクスと、ASPサービス提供のバージェントがグループ会社で、丸山代表取締役はバーチャレクスの役員を兼務。コールセンター導入のための企画から情報システム構築、運用までを一貫して提供できる体制を整備していることも武器だ。「顧客のさまざまな要望に対応できるラインアップと体制を用意している」と、丸山代表取締役は競合他社との差別化ポイントを説明する。ソフト開発ではバーチャレクスが持つコールセンター運営経験を生かし、顧客の声を元に商品化。現場担当者の要望を踏まえて開発した機能の使い勝手の良さが評価を得ている。

 中堅・中小規模コールセンターに対して「inspirX Communication」をさらに拡販するため、今後、販売代理店網の増強に取り組む。これまで直販と販売代理店を通じた間接販売で営業活動してきたが、新たに5社程度代理店を増やし間接販売を強化する方針。

 丸山代表取締役は、「外資系企業製品など、一般的なコールセンター向けCRMパッケージは、大規模向けを想定しており、使い勝手や柔軟性、価格面で中堅・中小規模には向かない傾向がある。『inspirX Communication』は、大企業から中堅・中小まで網羅できる製品。SIerにとっては、中堅・中小規模向けコールセンター向けCRMシステム構築で活用してもらえる最良の製品になる」と説明しており、SIerのコールセンター向けビジネスを後押しできることを強調している。

 代理店網を強化し、既存の代理店との協業体制も強化することで、これまでの実績数の2倍にあたる200社の顧客獲得を目指す。