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サイレックス パートナープログラム新設 さらなる販路拡大が狙い

2008/03/17 20:55

週刊BCN 2008年03月17日vol.1227掲載

 サイレックス・テクノロジー(河野剛士社長)は、これまでの大手プリンタメーカーへのOEMに加え、パートナー開拓により、販路を拡大する。同社が近年力を入れる、デバイスサーバー、シリアルサーバー、バイオメトリックス製品を拡販すべく、昨年初めからパートナープログラムの検討を開始した。今年2月、組み込みソリューションを手がける菱洋エレクトロ(島田義久社長)とパートナー契約を結んだ。

 これまで同社は大手プリンタメーカーに、プリントサーバーをOEM提供していた。レーザープリンタの市場の伸びが鈍化するとともにロイヤリティの売り上げも下がってきたことや、デバイスのネットワーク化が加速してきたことを背景に、USBデバイスサーバー、シリアルデバイスサーバー製品や、バイオメトリックス製品の販売に力を入れている。

 これらの製品は、プリントサーバーとは市場が異なることから、エンドユーザーへの販路を獲得すべく、昨年はじめからパートナープログラムの検討をはじめ、今年2月に菱洋エレクトロとの契約を結んだ。菱洋エレクトロはマイクロソフトのOSを軸とした組み込み製品で実績をあげているが、サイレックスとパートナーを組むことで、同社が販売するワイヤレスモジュールの組み込みが可能となり、競合と差別化が図れる。

 今後はディストリビューターや医療の分野を得意とする専門商社をパートナーにすることで、拡販していく考えだ。今年中に3社との契約を目指す。同社は「2011年にグローバルの売り上げ100億円、うち国内で60億円を目標としているが、40億円を直販で、20億円をパートナー販売でと考えている」(営業本部 営業部・販売促進部の牟田口弘樹部長)としている。

 パートナープログラムでは、SIer、流通業向けにホワイトペーパーなどで各種情報の提供を行うほか、MDF(マーケット・ディベロップメント・ファンド)によって各パートナーが製品プロモーションを行う際に支援する。そのほか、デモ機の提供やパートナーが顧客向けに開催するカンファレンスへの協力、トレーニングなどを提供する。

 「情報提供に関しては今後パートナー向けのウェブサイトを立ち上げ、オンサイトでも情報提供を行う予定」(伊藤信久・執行役 マーケティング本部長兼営業本部長代行)としている。
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