標準化でコスト削減

 ホスティングサービスのGMOホスティング&セキュリティ(GMO-HS、青山満社長)は、サーバー管理代行サービスを拡充させる。サービス内容の標準化によって価格優位性を大幅に高めた。従来は顧客企業ごとに管理代行サービスの内容をカスタマイズするケースが多く、割高だった。GMO-HSではサービスを定型化することで価格を下げた。今後4-5年で同市場全体の20-30%のシェア獲得を目指す。

 サーバー管理は、ハードウェアやOS、ミドルウェア、アプリケーションなどさまざまな階層に応じた保守運用が求められる。SIerなどが提供している既存の管理代行サービスは、顧客の求めに応じた機材や人員、スキルを個別に揃えるためコストがかさむ傾向があった。

 GMO-HSでは、ハードやOSなど基盤部分は同社が機種やバージョンを指定することとし、作業を標準化。アプリケーションは顧客との打ち合わせに基づいた定型メニューとして整備することで運用管理コストを削減した。フルカスタマイズのサーバー管理代行サービスに比べて、「価格を数分の1から10分の1程度まで下げられる」(下野昭一・専用サーバ事業部長)と話す。

 顧客企業からすれば、自社専用のサーバーを確保することで自由度や拡張性が格段に高まるメリットを享受できると同時に、運用管理にかかる費用を削減することができる。さらには、自社内で運用しないため、これまで運用管理にあてていた技術者を売り上げや利益に直結する企画設計などの上流工程に投入することが可能になる。

 価格は安いが自由度の低い“共有サーバー”と、高コストになりがちな“自社運用”のデメリットを排除。両者のいいところを取り出したのが「専用サーバーによる標準化されたサーバー管理代行サービス」(青野社長)だと位置づける。エンドユーザーだけでなく、ISVやSIerなどITベンダーからの引き合いも急増中だ。

 サーバーホスティングサービスの国内市場はおよそ800億円規模と推定されるが、このうちホスティング業者が管理者権限を有して標準化された管理代行サービスを提供するマネージドサービスタイプの比率はまだ小さい。GMO-HSでは今後4-5年の間に約半分がマネージドサービスタイプに移行すると推測。顧客による自社運用からの切り替え需要も期待できる。同社ではいち早く標準メニューを揃えていくことで少なくとも20-30%のシェア獲得を狙う。

 現時点の標準サービスではハードからOS、ミドルウェアまでにとどまるが、将来的にはメジャーなアプリケーションへの対応も視野に入れる。また、海外のデータセンターにサーバーを設置し、障害時のバックアップ設備として活用することも検討中であり、メニュー拡大を急ピッチで進める考えだ。