セキュリティ機器開発・販売のセキュアソフト(姜昇旭社長)は不正侵入防御システム(IPS)の「SecureSoft Sniper IPS」の販売強化策として、1次代理店を拡充する。3社の有力ITベンダーと契約を結ぶが、顧客に広くアプローチするには1次代理店を増やす必要があると判断した。すでに5社程度のSIerおよびディストリビュータと交渉をスタート。最終調整段階の企業もあるという。代理店網の拡充で販売台数を伸ばし、「IPS市場の08年通年シェアで、2007年の約3倍にあたる10%を確保したい」(篠田律・セールスグループ部長)考え。

 日本の不正侵入検知システム(IDS)およびIPS市場のメーカーシェア争いは、日本IBM(旧インターネットセキュリティシステムズ)が一歩抜け出し、次いでシスコシステムズ、マカフィーと続く。3社で80%のシェアを握る寡占状態にある。セキュアソフトは、韓国セキュリティ機器開発・販売の日本法人で、親会社はIDSおよびIPSでは韓国で約40%のシェアを持つ最大手。だが、参入が遅れた影響などで、日本法人は2-3%程度のシェアしかない。

 IDSを含めた08年の国内IPS市場は、07年に比べて約10%増の100億円規模に成長する見込み。また、今年は00-01年頃にIDSを購入したユーザー企業の買い替え時期でもあり、「ビジネスチャンスが大きい」(篠田部長)。市場環境が良好なことから、1次代理網の拡大に踏み切り、上位3社に次ぐシェア10%の獲得を狙う。

 拡販を図るIPS「SecureSoft Sniper IPS」は、ユーザー企業のネットワーク環境に合わせて3モデル用意する。07年から営業展開を本格化させ、これまで約150台を販売した。このほか、大手通信事業者が自社のホスティングサービスのIT基盤として採用しているほか、富士通製ネットワークサーバ「IPCOM EXシリーズ」にIPS技術を提供している実績もある。特許技術保有の独自パケット処理技術で、ネットワークのパフォーマンスを損なわせずに不正プログラムの侵入を防ぐことができるのが特徴。

 IPSは情報セキュリティのなかでも先進的分野で、導入企業は大手が中心だった。ただ、最近ではオンラインゲームやブログ・SNSサービスなど、情報システムがサービス基盤の根幹であるネット系企業で、「規模を問わず導入する傾向が強まっている」(篠田部長)。拡充した代理店網では、こうしたネットサービス企業やISPなどを主要ターゲットに置き、代理店と共同して拡販を手がける。

 現在セキュアソフトの有力1次代理店は、三井情報とメトロ、丸紅情報システムズとなっている。