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ニッセイコム メールアーカイブ装置が好調 IT統制対策がSMBに広がる

2008/08/25 21:06

週刊BCN 2008年08月25日vol.1248掲載

 ニッセイコム(横山茂郎社長)では、メールアーカイブ装置「テラスボールトNC」への引き合いが活発化している。7月1日の発売から約1か月間で10社程度から問い合わせがあった。SMB(中堅・中小企業)向けに市場投入した同製品は、IT統制対策に特化している点で関心が高まっているようだ。

 「テラスボールトNC」は、IT統制対策の専用メールアーカイブとして、ハードウェアに日立製作所のアドバンスサーバー「HA8000」シリーズなどを採用。ソフトウェアにテラステクノロジーのメールアーカイブエンジン「テラスボールト」を搭載した。導入や運用が簡単なアプライアンス製品として提供する。価格は420万円からと低く設定している。

 発売から1か月が経過した8月初めの時点で「10社程度から問い合わせがあった」(高橋秀忠・情報通信システム第一営業本部営業第一部第一課長)としている。導入に関心を示しているのは大半がSMB。J-SOX法の適用で、大企業を中心にIT統制対策を施す必要性が生じているが、「上場企業と取引しているSMBも対応しなければならない状況になっている」(金子英樹・システム技術開発本部システム第一部第三課長)という。しかし、メールアーカイブに関しては、これまで専用装置がなく、セキュリティに関する複数機能を搭載した製品が市場で多くを占め、価格が高かった。こうした事情から、「ユーザー企業の導入障壁を低くした」(金子課長)ことで活発に引き合いがきているようだ。SMB以外にも「アプライアンス製品なのでシステムに影響がないことから、大規模システムを構築している2000-3000人規模の企業から導入したいとの依頼を受けた」(高橋課長)と、広がりをみせている。

 SMB市場でIT統制対策に関するニーズが高まっていると判断し、今後の販売強化策として「全国網で拡販する体制を整える。地場の有力ベンダーとパートナーシップを組んでいきたい」(高橋課長)考えを示している。売る側にとって、手離れがよい製品をアピールするために、まずは同社の地方拠点でユーザー企業にアプローチをかけていき、「各拠点で多くのSMBが導入した実績を出す」(同)としている。

 また、ソリューションが提供できる製品としても位置づけており「単体での販売に加えて、スパム対策製品やメールサーバー、外部ストレージなどと組み合わせた販売も行っていく」(金子課長)という。同社では、同製品の販売で初年度に30セットを見込んでいる。
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