四国4県をビジネスエリアとするマイクロソフト(樋口泰行社長)の四国支店(香川県高松市)。「ライセンス売上高20%増」という目標を掲げて活動開始してから1年余が経過した。地場パートナーとの関係強化を中心に事業体制を強化。「大規模案件の獲得事例が増え、順調に推移している」と楠瀬博文支店長は手ごたえを感じている。この四国支店、自社ビジネスの拡大だけがミッションではない。マイクロソフトが掲げる地元企業・団体との連携強化による社会貢献活動の推進責任もある。短期的にはビジネスにつながりにくい社会貢献活動をどう進めているのか。

 マイクロソフトが、四国4県を担当する四国支店を開設したのは2007年7月3日。四国地域のビジネス推進体制強化を狙いとした。支店の最大ミッションはライセンス売上高の増加だが、それ以外にも課せられた仕事がある。地元企業や自治体、教育機関と連携した社会貢献活動だ。地場のユーザー企業やパートナーだけではない、幅広い交流を四国全域で持とうと、この1年、策を講じてきた。

 その代表例が香川県だ。香川県は、「香川ものづくり産業振興計画」の一環で、インキュベーション施設「ITスクエア」を設置し企業誘致を積極的に進めるなどITに対して関心が高い。

 香川県とマイクロソフトは、県内ITベンチャーのビジネス支援で協業。県内に存在する若いIT企業を応援しようと両者が手を組んだ。審査のうえ採択した非接触型ICカードソリューション開発・販売のイノベントと、福祉業務向け業務ソフトのエースシステムの2社に対し、マイクロソフトはソフト開発ツールの提供や研修会への参加など技術支援のほか、同社Webサイトやカタログによる紹介などマーケティング面もサポートした。

 教育機関とも協業体制を築いた。マイクロソフトの幹部や社員が香川大学で講師として講義を持つ場を設けている。同大学大学院の「地域マネジメント研究課」で「CIOの役割とITガバナンス」と題した合計15講義をマイクロソフトが受け持ち、受講した学生には単位を与える本格的な内容にした。

 楠瀬支店長は、「地場の団体や個人とのパイプ作りは、ビジネス拡大と併せて重視してきた。香川県や大学以外にもNPOにセミナー施設を貸し出したりとさまざまな社会貢献活動を手がけている」というように活動内容には一定の手ごたえを感じており、今後も活動を継続する考えを示している。