国内大手のブログ「Ameba(アメーバ)ブログ」を運営するサイバーエージェント(藤田晋社長CEO)は、会員を増やす一方で社内のシステムインフラ構築に積極的に取り組んでいる。現在は増強の時期と判断しており、ブログ事業が赤字でありながらも投資を継続している。ただ、莫大な額は投入できないことから、地道なコスト削減の努力が続けられている。

 同社がインフラ構築にかけている投資額は月額500万-1000万円。インフラ増強は、同社の名を業界に知らしめた「Ameba関連事業」を伸ばすことが最大の狙いだ。しかし、同事業は昨年度(2008年9月期)実績で営業損失14億6000万円と赤字が続く。にもかかわらず投資を続けている理由は、「今はインフラ投資が最優先」という方針があるため。ブログサイトのアクセス数は今年10月の時点で59億6000万ページビューを突破し、これを100億ページビューにまで引き上げることを目指している。

 「100億ページビューに絶えうるインフラかといえば、まだまだそうではない」と話すのは新規開発局の佐藤真人CTO(最高技術責任者)。IT業界での経験が長く、06年4月に同社に入社した。技術分野で“佐藤CTO体制”になった時期から、急速にインフラ強化の道をたどるようになった。

 国内最大級のブログでありながらも赤字を計上している限りは莫大な投資はできない。そこで、社内インフラ構築を担当する新規開発局インフラテクノロジーグループでは、自前でシステムを構築することをモットーにしている。増強するシステムの規模によっても異なるが、DBサーバーにかかるコストを2分の1程度に削減することも可能になるようだ。自前でのインフラ構築は、「社員のモチベーションを高めることが目的」(佐藤CTO)としている。実際、現場でも「ユーザーに最適なサービスを提供するうえでは重要」(岡田達典DBエンジニア)と認める。部材調達に関しても、「メーカーブランドで全機種などを使い続けていると、1部分を取り替える際、コストも時間もかかる。自前で新しい部材を調達するほうが迅速に対応できる」(同)としている。

 同社がシステム構築でポイントにしているのはOSS(オープンソースソフトウェア)。ソースコードを開示しているので、「トラブルが生じた時でもメーカーなどのサポートを待たずに処理できる」(桑野章弘氏)という。最近では、「My SQL」に特化したDBサーバーを開発。同サーバーは、1台のシャーシに3.5インチのディスクを搭載できる。現在は、テスト稼働の状況で「検証が終わり次第、実稼働を進めていく」(岡田DBエンジニア)方針だ。