ソフト開発およびSIの富士通ビー・エス・シー(富士通BSC、兼子孝夫社長)が来年度(2010年3月期)中国市場向けビジネスを加速させそうだ。中国に進出した日系企業ほか現地企業に対し、ソフト開発やデータセンターを活用した運用サービスなどを展開する可能性が出てきた。

 富士通BSCは92年、中国科学院の関係企業である北京中科院軟件中心有限公司(SEC)と合弁で、中国・北京市に開発会社の北京思元軟件有限公司(BCL)を設立した。富士通BSCが得意としている組み込みソフト開発のコスト削減のための開発拠点として機能している。

 現在は、北京本社ほか上海と大連に支店を構え、従業員は約200人にまで増えた。昨年度の売上高は3896万6000元で、営業利益は191万1000元。従業員は来年度末まで30~40人を新たに増やす計画で、開発の重要拠点としての位置づけがさらに明確になる。

 BCLの昨年度売上高のうち、約90%は富士通BSCから受注したもので、親会社以外の仕事は全体の約10%ほどしかない。ただ、兼子社長は「中国市場では、現地の日系企業や中国企業からソフト開発やデータセンターを活用した運用サービスなどの需要がかなり強い」と市場を分析する。「来年度は中国を開発者の確保の場としてだけでなく、営業の場としても捉える可能性がある」と説明。中国ビジネス拡大を示唆している。

 今後に具体的な検討を開始する段階のため、来年度に始める可能性については明言を避けている。ただ、もし始めるとしたら「富士通本体や中国の企業・団体と連携した形で始めるかもしれない」と話している。