全国展開目指す

 アイキューブドシステムズ(福岡県、佐々木勉社長)は、国産プログラム開発言語Rubyと、GoogleのアプリケーションサービスGoogle Appsを組み合わせてビジネスを伸ばしている。Google Appsの基本サービスに、国内企業の業務システムにうまく適合するよう、主にRubyで開発した付加的なアプリケーションを組み合わせる手法を採用。Googleの知名度の高さを生かしつつ、ユーザー企業の細かなニーズにも丁寧に応えていくことで受注拡大を目指す。

 Google Appsは電子メールやスケジュールなど企業で活用できるアプリケーションサービスを提供している。アイキューブドシステムズは、Googleの認定パートナーになったうえで、独自の付加サービスを提供。もともとRubyを駆使し、オンラインで利用できるオープンソースソフト(OSS)系の業務ソフトを開発してきた実績がある。こうしたノウハウとGoogle Appsを組み合わせることでビジネス拡大を目指す。

 企業の間では、自社で運用しているグループウェアや電子メールを、コストの安いGoogle Appsに切り替える需要が高まっている。だが、日本型のグループウェアやワークフローと、汎用型のGoogle Appsでは、「仕組みの違い」(佐々木社長)があり、移行に踏み切れないケースが見られた。そこで、国内企業の業務様式とGoogle Appsの違いを埋める付加サービスを独自に提供することで、移行のハードルを下げるのが狙い。

 すでに4種類ほどの付加サービスを製品化しており、今年度(2009年5月期)末までには累計8~9種類まで増やす。すでにGoogle Appsの販売代理を手がける大手SIerなどから引き合いがあり、来年度の早い段階で東京に営業所を開設する方向で準備を進めている。Google Appsは富士ソフトやサイオステクノロジーなど有力SIerが積極的に活用を始めており、こうしたベンダーとも協業の可能性を探る。

 Rubyで開発したソフトの一部はOSSとして公開している。プロジェクト管理ソフトの「9Arrows(ナインアローズ)」は、Rubyの有志メンバーで08年9月に設立した合同会社を通じて頒布。今年2月に開催した第1回目の「フクオカRubyフォーラム」では、福岡県内のベンダーで唯一「優秀賞」を受賞した。こうした高い技術力が業績にも結びついており、アイキューブドシステムズの今年度の売上高は前年度の1.5倍に増える見通しだ。(安藤章司)