2~3倍の伸び率を狙う

 日商エレクトロニクス(日商エレ、大橋文雄社長CEO)では、法人をユーザー対象としたNW(ネットワーク)構築ビジネスが好調に推移している。SP(サービスプロバイダ)市場でシェアが高いジュニパーネットワークスが法人向けのネットワーク機器としてスイッチの「EX」シリーズなどを発売したことに伴い、日商エレでも法人向けにジュニパー製品の提供を開始。提案の幅が広がったことで、多くの案件を獲得した。今年度(2010年3月期)のこの分野の売上高は、前年度比2~3倍の成長率を見込む。

 日商エレは、国内市場でジュニパーの有力販社に位置づけられている。ジュニパー製品の販売は、これまでジュニパーがSP向けNW関連機器を提供していたことから、日商エレが提供していた領域は、通信事業者やISP(インターネットサービスプロバイダ)などがメインだった。ところが、昨年からジュニパーが法人向けのスイッチやルータを発売したことから、日商エレでも法人市場で製品の販売を開始。「止まらないネットワーク」への意識が強いSP向けビジネスのノウハウを生かして提案したことが奏功し、「法人向けスイッチの『EX』シリーズについては、販売開始から半年間で500台以上を出荷した」(次藤則兼・サービスプロバイダ事業本部マーケティング統括部第二プロダクトマネージメントグループプロダクトマネージャー)と自信をみせている。

 これまで獲得した案件は、次世代DC(データセンター)を構築しようとする企業や、多層階で業務を行う一般オフィス、複数拠点を持つ製造業など。複数台のスイッチがあたかも1台のマシンとして稼働しているかのようにみせる「EX」シリーズの売りの一つである「バーチャルシャーシ」で運用の手間を削減できることがユーザー企業を獲得した要因だ。また、「マルチベンダー化」でジュニパーをベースに複数メーカー製品を組み合わせて導入コストを削減したこともユーザー企業から評価を得た。検証センターで複数メーカーの製品互換性を追求していることにより、「コストや要望に応じて、多くのメーカー製品を組み合わせられる」(次藤マネージャー)としている。

 同社は長期にわたってジュニパー製品を担いでおり、100人以上の技術者を揃えるなど「サポートを徹底的に行っている」(次藤マネージャー)という。

 今後は、「メーカーとのパートナーシップを深め、ユーザー企業が求める製品を市場に投入してもらうことで新規開拓を進めていく」(次藤マネージャー)としている。これにより、「今年度は成長率が最低でも2ケタの後半は堅い。この勢いで、前年度比2~3倍は狙う」(清水功・サービスプロバイダ事業本部マーケティング統括部第二プロダクトマネージメントグループリーダー)方針を示している。(佐相彰彦)