KVMスイッチ関連メーカーのラリタン・ジャパンは、PDU(電源タップ)の需要掘り起こしに力を入れている。機能のなかで強みとなるものを精査し、顧客への活用をアピールすることで市場を開拓。販売代理店との協業強化を進めており、KVMスイッチを含めて拡販を図る戦略的な販社を確保する。

 同社がPDU「Dominion PX」シリーズを国内市場に投入したのは2008年。実績については、データセンター(DC)を所有するユーザー企業やSIerなどがテスト用機器として購入するケースが多かったという。販売は昨年末の時点で200本。50ユーザーに対して提供した。今年に入ってからは、各ユーザーに機能の長所・短所を聞き、自社製品の強みを精査。荒野智・セールス本部シニア・ヴァイスプレジデントは、「売れるマーケットをクリアにした。今後は、評価が高かった機能をアピールして拡販策を講じていく」方針を示している。

荒野智・シニア・ヴァイスプレジデント

 同社のPDUで評価が高かったのは、コンセントごとに電源供給のオン・オフが可能なことや、遠隔地から消費電力をリアルタイムにモニタリングできる点など。「DCでは、グリーンITやコスト削減などの観点から電力を可視化したいというニーズが高まっている」と再認識したという。また、「DCにITシステムを預けている企業が、自社システムの電力を把握したいといった考えで、PDUを導入し、DCに構築するよう求めてくるケースもあった」という。

 収集した情報を販売代理店に提供することによって、「販売網が確立しつつある」と自信をみせる。現段階では、26社の販売代理店を確保。DCに対してSIer経由で製品を提供していくほか、DCにシステムのホスティングなどを依頼する企業に対してディストリビュータ経由で提案を促していくという。

 さらに、「主力製品であるKVMスイッチとPDUを組み合わせて拡販を図る戦略的なパートナーを獲得する」としている。販社との協業強化を図るうえで必要なアイテムの一つである支援制度については、「各パートナーの強みを生かせるように改善し、来年をめどに、さまざまな角度でフォーメーションが組めるような体制を構築したい」との意向だ。(佐相彰彦)