ウェブ会議など映像をベースとしたコミュニケーション関連ソフトメーカーのブイキューブ(間下直晃社長兼CEO)は、販売代理店経由でビジネスを伸ばしていく方針を固めた。ソフトのライセンスに加え、ASP/SaaSやOEM(相手ブランドでの製品供給)で売る販売代理店を増やすことで、大企業から中堅・中小企業(SMB)までをユーザー対象に新規顧客を開拓。2010年度(10年12月期)の売上高は前年比30%増を目指す。

10年度は売上高30%増へ

間下直晃社長兼CEO
 2008年度まで直販をメインにビジネスを手がけてきたブイキューブは、09年度に販売代理店を通じて製品・サービスを提供するビジネススタイルを強化した。「世界同時不況の影響で、企業を取り巻くIT投資の環境は劇的に変化し、コスト削減の一環で出張費を抑える傾向が強まり、多くの企業がウェブ会議の導入を検討し始めた」(間下社長兼CEO)ため、新規顧客を開拓できると判断。販売代理店とのパートナーシップ深耕に力を注いだ。ソフトのライセンスだけでなく、安価に利用が可能なサービス型モデルを売るように促進した結果、昨年度はASP/SaaSの販売比率が全売上高の46%程度に増え、間接販売の比率が40%程度に高まった。

 現在、販売代理店数は有力なパートナーが20社程度で、2次店などを含めると100社弱に達している。OEMの提供先も出ており、「今後は、多くの販売パートナーが拡販の意欲を高めるような環境を整えていくほか、開発系SIerを中心としてOEMパートナーを増やす」という。そのための強化策を模索しており、「各社それぞれのメリットになる支援策を講じる」考えだ。

 ユーザー企業数は1300社程度で、SMBが中心。また「最近では大企業がASP/SaaSを利用するケースが多くなっている」ため、間接販売を強化する必要があると判断したようだ。「ユーザー企業がウェブ会議システムの導入に向けて製品を選定している環境であることから、幅広くアプローチをかける意味でも販売パートナーを増やしていく」方針を示している。

 同社のコミュニケーション製品である「nice to meet you」は、ウェブ会議など遠隔地でのミーティングができるほか、複数拠点をつないだセミナーの開催、映像を使ったサポートなどの営業支援、動画ファイルの配信、コンテンツの一元管理が可能なCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)といったウェブ会議以外の機能を揃えているほか、インストールが不要という導入の簡便性や複数OSへの対応などが特徴。他社製のビデオ・カンファレンス会議システムとも連動が可能になっている。

 また、24時間365日のサポートを提供しており、「外資系ベンダーにはない、国産ベンダーならではのきめ細かいサービスで差異化を図っている」という。販売面と製品・サービス面の強化で、売上高については「前年比30%増は固い」と自信をみせる。(佐相彰彦)