米ウォッチガードテクノロジーズのグローバルチャネル&フィールドマーケティング担当のマーク・ロマーノ・ディレクターが来日。次世代のUTMであるXTM(eXtensible Threat Management)について、および同社が買収したカナダのボーダーウェア・テクノロジーズのコンテンツフィルタリング製品「XCS」の概要や、ターゲット市場などについて聞いた。 聞き手●鍋島蓉子

 ──ビジネスの現状は?

マーク・ロマーノ
ディレクター
 ロマーノ
 サイバー犯罪はけっして減少していない。経済が縮小するなかで、UTMの製品は昨年、2ケタの成長を記録した。顧客に対し、高水準のセキュリティをワンボックスで提供し、しかもコストパフォーマンスが高いということが受けた。当社では拡張可能なXTMでフル機能を提供している。中堅規模から大企業の購入が伸びている。

 ──ウォッチガード社が展開しているXTMについて、改めて説明してほしい。

 ロマーノ
 従来のUTMと異なり、ビジネスの成長、ニーズにあわせて柔軟に拡張できることがポイントだ。ユーザー数を増やしたり、セキュリティ機能を追加したりすることができる。さらに、ネットワーク経由でデータが漏えいするのを防ぐ仕組みのほか、エッジからハイエンドモデルまでいくつあっても統一管理できるといった機能を搭載していることが強みだ。

 ──競合他社は大企業向けの戦略を推進しているが…。

 ロマーノ
 XTMは、8シリーズ、10シリーズをミッドマーケット、エンタープライズ向けに提供している。また、先般買収したカナダのボーダーウェア・テクノロジーズのコンテンツフィルタリング製品を「XCS」という当社のブランドとして展開している。これはコンテンツにフォーカスし、メール、ウェブといった部分に対してセキュリティを提供するもの。金融分野などでは、法律でメールを5年間保管しておくことが義務付けられている。XCSを導入すれば、スパムを遮断して本当に必要なメールを保管できるので、コスト削減にもつながる。XCSはDLPとしての機能も有し、メールやウェブ経由で外部に出ていく企業内の情報を言葉やパターンなどを検証したうえで機密情報化を判断するものだ。この製品に関しては、XTMよりも上のレイヤーの層で導入が進むとみている。

 ──製品の販売施策は?

 ロマーノ
 売り方としては三つある。一つは既存のウォッチガード製品を担いでもらっているパートナーを介して、二つ目としてリセラーから取り扱いたいという申し出があるケース、三つ目としては、ユーザーがデモを見たりして問い合わせしてくるケースだ。昨年、月額でセキュリティの運用管理を請け負うMSSP向けのプログラムの提供を開始した。コンスタントに売り上げがあがるストックビジネスであることから注目されている。

 ──狙う企業規模は変わらないのか。

 ロマーノ
 XTMは可用性が高く、電源やファンが簡単に交換できたり、拡張していくことが可能だ。当社の経営方針として、5年間はミッドマーケットでの展開は変えないつもりだ。