ジュピターテレコム(J:COM、森泉知行社長)は、6月10日、主要株主である住友商事(加藤進社長)、KDDI(小野寺 正社長)とのアライアンスを強化し、各種施策の詳細検討を開始すると発表した。

 3社は6月10日にアライアンスの構築に関する覚書を締結。同日、東京都内のJ:COM本社で共同の記者会見を開催し、今後アライアンスの構築に向けた各種施策の詳細検討を行うことに合意したと発表した。

 住友商事は、1995年のJ:COM設立以来の主要株主。KDDIは、10年2月に主要株主となった。J:COMの森泉社長は、「住友商事との関係を一層深化させていくとともに、通信会社の雄であるKDDIとビジネスパートナーとして提携することで、企業価値向上を目指す」と語った。

 J:COMとKDDIは、会社・部門をまたいだワーキンググループを設置し、両社の電話サービスの連携を検討。J:COMの電話サービスに「auまとめトーク」を導入するなど、両社がそれぞれの商品販売で協力する。両角寛文・KDDI取締役執行役員専務は、「当社の固定電話事業は赤字だったが、今年度で黒字化する見込み。固定電話とモバイルを組み合わせて、J:COMと拡販していく」との考えを示した。

 また、KDDIグループのUQコミュニケーションズとの連携によって、J:COMの強みである有線と高速無線通信の組み合わせで付加価値の構築を目指す。

 そのほか、それぞれのビデオオンデマンド(VOD)コンテンツの調達先をJ:COMに一元化し、将来的にはVODシステムの統合を目指す。さらにJ:COMは、同社に続くケーブルテレビ2位で、KDDIグループのジャパンケーブルネット(JCN)と資本関係を構築していくことも視野に入れている。

 住友商事とKDDIは、J:COMに出資する関係になったことで、「海外では、モンゴルのモビコムで共同運営の実績がある。日本でも、今後、一緒にできることがあればやりたい」と、住友商事の大澤善雄代表取締役常務執行役員は、KDDIとの関係強化を強調。例えば、住友商事の「ショップチャンネル」やシネコンなどで、「面白いプロモーションができるかもしれない。ポテンシャルはある」と意欲を示した。

左から、両角寛文・KDDI取締役執行役員専務、森泉知行ジュピターテレコム社長、大澤善雄・住友商事代表取締役常務執行役員