ワークスアプリケーションズ(牧野正幸CEO)の安部孝之・プロダクトソリューション事業本部サービスプロモーショングループマネジャーは、同社の中期事業計画について語った。中計では、製品ラインアップの拡充とサービス内容の充実、対象顧客の拡大、海外進出という四つの柱が立てられている。このうち、海外進出については明言を避け、対照的に、製品ラインアップの拡充とサービス内容の拡大に向けた動きを活発化させているという。

安部孝之マネジャー
 これまでの人事・給与、会計、CRMに加え、SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)製品の投入を開始したのは、この中計の一環だ。「COMPANY サプライチェーン・マネジメント販売」と「COMPANY サプライチェーン・マネジメント調達・仕入」が出荷開始されたことで、ERP主要4分野の製品が出揃った。今後は、「5年から10年のスパンでSCM製品を拡充していく」(安部マネジャー)ことを予定している。

 サービス内容の充実に向けた取り組みとしては、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)事業を手がける子会社「ワークスビジネスサービス」の設立が挙げられる。サービス分野をライセンス販売と保守サポートに並ぶ主力事業に育てる狙いだ。

 こうした取り組みの一方で、対象顧客の拡大と海外展開に向けた具体策については、明確になっていない印象を受ける。同社は、子会社のワークスプロダクツの中小企業向け製品「MONEY」などを拡販し、中堅・中小企業(SMB)市場の攻略に乗り出す考えを明らかにしている。しかし、安部マネジャーは、「まだ大手企業に目が向いている。(SMB攻略よりも)海外展開のほうが早くなるかもしれない」とみている。

 その海外展開についていえば、同社が創業以来、主力としてきた「COMPANY 人事・給与」は、すでに中国市場に投入している。2004年に現地法人を設立し、05年に販売を開始した。ただ、思うようには売れなかったようだ。安部マネジャーは、「中国企業のニーズが乏しかった」と振り返り、事業が順調に進展しなかったことをうかがわせる。現在は、規模を縮小しながらマーケティング活動を推進中だという。現地ユーザーの保守メンテナンスは継続している。

 今後は、製品のフルラインアップの後、SCMを前面に押し出して中国に進出し、この先10年でアジアトップを目指すとしている。同時に、他製品を先行して販売する可能性についても言及している。(信澤健太)