セキュリティ製品を手がけるワンビ(加藤貴社長)は、遠隔消去製品「トラストデリート」のiPhone/iPad版で、遠隔消去と設定管理を実現する「トラストデリートfor iPhone/iPad」の発売を開始した。既存パートナーなどを経由して、製品の拡販を狙う。

独自アプリケーションを迅速に配信

加藤貴 社長
 ワンビの主力製品であるPC版の「トラストデリート」は、代理店を介してライセンスを販売。また、サービスプロバイダのサービスとしてOEMも行い、売り上げは年率20%の成長を示している。PC版では、盗難・紛失時に、端末に残っている重要情報を見えなくする「不可視化」と、情報そのものの消去を遠隔から行うことができる。

 提供を開始した遠隔消去・設定管理製品「トラストデリートfor iPhone/iPad」の提供方法は、企業内に構築するエンタープライズ版と、ワンビのデータセンターで運用する「プライベートクラウド版」の二つがある。このiPhone/iPad版では、盗難と紛失時に遠隔から端末の初期化、ロックを実行する。

 また、アップルが提供するMDM(モバイルデバイス管理)APIを利用することで、端末を設定管理する新たな機能を追加した。

 MDM APIの利用により、従来は企業独自のiPhone/iPad用アプリケーションも、アップルの許可を得たうえで、iTunes上からしか配信できなかったが、この製品を使えば、アップルの審査を経ることなく迅速に配信できるようになる。

 さらにサーバーを介して、端末のネットワーク設定やセキュリティポリシーの適用、変更などが容易になる。

 加藤社長は「500台以上の端末を管理している企業にメリットを感じてもらえるはず。既存パートナーにアプローチするほか、新規販社の販路も開拓したい」と意気込んでいる。現在はiPhone/iPad版だけだが、Android版、Windows Phone向け製品の開発も進める。

 ワンビでは、製品の発売に伴い、文教向けのチャネル拡大を狙い、学校法人を対象として、2012年3月までプライベートクラウド版の利用を無料にするキャンペーンを展開している。(鍋島蓉子)